かごしま丸が北里大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

乗船ガイダンス

令和6年12月2日から6日の5日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、北里大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。

北里大学からは吉永龍起教授と池田大介准教授に引率された海洋生命科学部3年生20人が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸教員・乗組員の指導を受けました。

本実習は、同学部の1~3年生を対象とした必修科目である「海洋実習」のうち、2・3年次における野外実習の選択肢の1つで、履修学生を全国の水産系教育関係共同利用拠点練習船6隻(本学かごしま丸、長崎大学長崎丸、広島大学豊潮丸、三重大学勢水丸、東京海洋大学神鷹丸、北海道大学おしょろ丸)に分乗させて実施しています。

初日は乗船後すぐに谷山港を離岸し、コンパスデッキに上がって出港作業を見学しながら観測海域に向けて航走しました。見学後は学生食堂にて福田首席一等航海士による乗船ガイダンスを受け、船内生活についての概要を理解した後に皆で分担してベットメイクや夕飯の準備を行いました。夕食後は吉永教授と池田准教授による講義「日本ウナギの産卵場調査」、「鹿児島湾に生息する魚類の培養細胞」が行われました。2日目は種子島沖の観測海域3カ所それぞれでCTD、NORPACネット、稚魚ネットによる海洋観測と生物標本の採集実習を行いました。3日目は、2班に分かれて、船舶教員や航海士の指導で航海船橋(ブリッジ)での操船実習や海図やコンパス、レーダーなど航海計器を使った船位確認体験、ロープワーク及び機関室など船内の見学を行い、移動中は目視によるイルカ探索を行いました。1600頃谷山港沖に投錨し、日没を待って釣り実習を行いました。4日目の午前中は乗組員の指導を受けながら、昨夜の実習で釣れたマアジなどの捌き方を体験しました。午後からはデッキや船内の全体清掃を行い、下船に向けての準備を整えました。かごしま丸は予定していたすべての実習を完了し、12月6日午前中に谷山港へ入港しました。学生・教員は着岸作業を見学した後、10時過ぎに下船して帰路につきました。

北里大学の学生からは「これまで講義で教わっていたCTDやNORPACネットなどの海洋観測を実際に経験でき理解を深めることができた」、「操船体験で実際に船を動かすことができてとても感動した」、「学習面、生活面の両方から沢山の学びを得ることができとても良い経験になった」といった感想が聞かれました。

本実習に参加した北里大学の学生には、同大学の海洋実習の単位が付与される予定です。この実習航海には、航海技術乗船実習Ⅱ受講の水産学部4年の8名の学生も混乗して実習を行いました。

令和6年度のかごしま丸共同利用航海は、本航海終了をもってすべて計画通りに実施を完了しました。

 

CTDによる海洋観測実習
ロープワーク実習
漁獲物処理実習

一覧に戻る

pagetop