かごしま丸が北里大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

池田准教授による船内講義

 令和7年12月1日から5日の5日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、北里大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。

 北里大学からは池田大介准教授と上岡麗子講師に引率された海洋生命科学部3年生20名の学生が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸教員・乗組員の指導を受けました。

 本実習は、同学部の1~3年生を対象とした必修科目である「海洋実習」のうち、2・3年次における野外実習の選択肢の1つで、履修学生を全国の水産系教育関係共同利用拠点練習船6隻(本学かごしま丸、長崎大学長崎丸、広島大学豊潮丸、三重大学勢水丸、東京海洋大学神鷹丸、北海道大学おしょろ丸)に分乗させて実施しています。

 初日の乗船後は、福田隆二首席一等航海士による乗船ガイダンスが行われ船内生活についての概要説明を受けました。説明終了後、かごしま丸は谷山港を離岸し、学生・教員はコンパスデッキに上がって出港作業を見学しながら観測海域に向けて航走しました。夕食後は学生食堂にて池田准教授と上岡講師による研究紹介の講義が行われました。

 2日目は種子島沖の観測海域2点と鹿児島湾口近くの1点でそれぞれ海洋観測(CTD、NORPACネット、稚魚ネット、スミスマッキンタイヤ採泥器によるベントス採集)を実施し、表層の仔稚魚やプランクトンなどの生物採集や標本観察を行いました。

 3日目は船橋での航海当直体験実習(操舵および海図やコンパス、レーダーなど航海計器類の仕組みや使い方)と、機関室および甲板外回りの見学やロープワーク実習を実施し、夕刻に谷山港永田川沖に投錨した後は、日没後~20時まで釣り実習を行いました。

 4日目は午前中にデッキや船内の全体清掃を行い、午後からは実習で得られたデータを使ってレポート作成を行いました。かごしま丸は予定していたすべての実習を完了し、12月5日9時に谷山港へ入港しました。学生・教員は入港作業を見学した後、幅野船長から下船前の挨拶を受け、帰路につきました。

 本実習に参加した北里大学の学生には、同大学の海洋実習の単位が付与される予定です。この実習航海には、航海技術乗船実習Ⅱ受講の水産学部4年の10名の学生も混乗して実習を行いました。令和7年度のかごしま丸共同利用航海は、本航海終了をもってすべて計画通りに実施完了しました。

 

上岡講師による船内講義
CTD観測実習(採水)
操舵実習

一覧に戻る

pagetop