
令和7年10月28日から11月6日の10日間、本学部附属練習船かごしま丸は教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、本学大学院連合農学研究科(農林水産学研究科、連合農学研究科)及び愛媛大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました。
大学院連合農学研究科からは「洋上セミナー」受講の博士後期課程1年の学生3名(鹿児島大学、佐賀大学および琉球大学)、愛媛大学からは先端研究・学術推進機構の吉江直樹准教授に引率された大学院理工学研究科博士前期課程1年の学生1名と同課程2年の学生3名が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸乗組員と学部から参加した中村啓彦教授、仁科文子助教及び堤英輔助教の指導と支援のもと、それぞれの学位や卒業研究に必要な標本採取と資料収集を行いました。
実習では、日南沖から日向灘、豊後水道周辺の観測海域でTwin-NORPACネットによるプランクトン採集、CTD及び乱流計(TurboMAP:Turbulence Ocean Microstructure Acquisition Profiler)による海洋観測を行い研究に必要な観測データを収集しました。
合計7か所の観測線(9観測点×7)を予定していましたが、荒天及び周辺の漁船の操業状況などから一部観測場所や順番を変更するなどの対応を行いながら実習を継続しました。5日以降に荒天が予想されたため、かごしま丸は4日夕方に観測線を離脱し、5日午前中に湾内でスミス・マッキンタイアー採泥器による底質・ベントスの採集を行った後、谷山港に入港・着岸しました。入港後、学生達は船内清掃および本航海で得た実習資料の分析等を行い、翌日午前中に下船しました。
この航海には、「外洋域乗船実習」受講の大学院農林水産学研究科の学生6名も混乗して同じ内容の実習を行いました。また「航海技術乗船実習Ⅱ」受講の水産学部海技士プログラムの4年生10名も実習の一環で観測作業の支援や船内生活の指導を行いました。

