令和7年9月22日に島根県隠岐諸島・西ノ島町から漁業関係者8名をお迎えして、漁業技術に関する交流会を行いました。
島の基幹産業の一つであるマグロ曳縄漁業が10月から最盛期を迎えるのを前に、本学の回流水槽実験室において、漁業者が実際に使用している漁具の水中観察を行い、漁獲量向上に向けた検討を行いました。このような実践的な連携は、漁業者の優れた技能と本学の研究知見を結びつける貴重な機会となりました。
続いて、講義棟において漁業者と水産学部生による研究交流を行い、西ノ島町役場産業振興課水産係の三角彰太氏による特別講演会も開催しました。講演では、「隠岐のいわがき」のブランド化やスルメイカを生きたまま流通させる取り組みをはじめ、サザエの身や肝を活用した缶詰やフィナンシェといった斬新な商品開発など、西ノ島町が進めている先進的な新規事業について紹介していただきました。これらの事例は、水産物に新しい価値を生み出す地域発の取り組みとして、水産学を学ぶ学生に大きな刺激を与える内容となりました。
鹿児島市から直線距離で約550km離れた西ノ島から遠路はるばるお越しいただいた方々と、本学における学びと研究を通して実り多い交流を行えたことは、地域と大学をつなぐ大変意義深い機会となりました。