
令和6年9月26日から9月28日の3日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、本学教育学部の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
教育学部からは内ノ倉真吾准教授に引率された4年生の3名と博士課程前期2年の学生1名が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸教員・乗組員の指導を受けました。本実習は、かごしま丸での教育学部の学生に対する海洋教育の実施および寄港先の三島村・鬼界カルデラジオパークでの研修を目的とし、今年度初の試みとして実施されました。
実習初日は有田洋一二等航海士による乗船ガイダンスを受けた後、1000に谷山港を出港して三島村の薩摩硫黄島港に向かって航走を開始しました。船橋からの出港作業見学後は退船操練を行い、皆でベットメイクや昼食準備を行いました。午後からは機関室の見学とロープワーク実習の時間を設けました。機関士の案内で発電機や推進装置、造水装置の仕組みや機能について説明を受け、甲板上でのロープワーク実習では船の作業でよく使う結び方を学びました。およそ6時間の航走を経て、かごしま丸は夕刻に薩摩硫黄島港に入港しました。2日目は朝食の後、内ノ倉准教授と学生達は三島村立硫黄島学園を訪問するために船を出発しました。学園到着後は児童・生徒や教員との交流や三島村名物の楽器「ジャンベ」の演奏を体験し、充実した時間を過ごしました。昼食後は生徒達に島内を案内してもらい、16時には帰船して鹿児島湾内に向け航行を開始しました。夕食後は航海船橋(ブリッジ)に上がって当直航海士から航海計器などの説明を受けながら交代で操船実習を行いました。3日目は鹿児島湾中央付近でCTDによる海洋観測、スミス・マッキンタイアー採泥器による底質・ベントスの採集と観察、北太平洋標準ネット(NORPACネット)によるプランクトンの採集と観察を行いました。かごしま丸は予定した全ての実習内容を完了し、谷山港に帰港しました。船内での共同生活や寄港先での現地交流は、学生達にとっても有意義な体験になった様子でした。


