HOME 投稿 かごしま丸が早稲田大学及び本学法文学部の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました(第1班)

かごしま丸が早稲田大学及び本学法文学部の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました(第1班)

ロープワーク実習

2023年5月18日から5月20日の3日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、早稲田大学及び本学法文学部の学生を対象とした乗船実習を実施しました。従来、この実習には両大学から多くの学生、ほぼ乗船定員一杯で実習航海を実施してきました。今年度は、参加希望者が受入れ可能人数を大幅に上回ったため、参加学生を2班に分けて、同等同質の実習を2回連続して実施しました。

1班目の実習は、早稲田大学からは箱井崇史教授に引率された法学部3年生10名と本学法文学部法経社会学科法学コースの4年生5名と3年生4名が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸教員・乗組員の指導を受けました。この実習は、箱井教授と本学法文学部の松田忠大教授により両大学の共同演習「海商法セミナー」として企画され、2014年から継続実施されてきました。海上物品輸送という商行為について定めた法律である海商法(商法第三編)の法解釈や船舶衝突により生じた賠償責任等の裁判例に現れた事案の理解をする上で重要な、大型船舶の構造・設備、運航実務及び海上交通法規をかごしま丸での洋上実習を通して学習することを目的としています。

初日は谷山港停泊中の船内で福田隆二主席一等航海士による乗船実習ガイダンスと退船操練を行った後、有田洋一二等航海士及び畑辺佳奈子次席二等航海士から「船体構造及び乗組員職制」、「海上交通法規(海上衝突予防法、海上交通安全法、港則法)」についての講義を受けました。夕食後は、両大学の学生の自己紹介後に船内でロープワーク実習を行いました。2日目は朝食後に谷山港を離岸し、コンパスデッキから出港作業を見学しました。その後、錦江湾を南下しながら2班に分かれて船内見学、操舵実習を行い、大隅半島立目埼沖到着後は目視及びレーダ、船舶自動識別装置(AIS)等の航海機器による周辺の船舶の動静把握を体験しました。昼食後は箱井教授による船内セミナー「商法改正の概要(2018)」が行われました。日没後、鹿児島に向けて北上しつつ、かごしま丸教員の指導の下で2グループに分かれて船橋での航海当直実習を行い、灯火(航海灯)の見え方による他船の進行方向や衝突のおそれの有無の判断、避航方法、灯色や点滅周期による灯台など航路標識の識別、コンパスやレーダで測定した物標の方位や距離に基づく自船の位置決定など大型船の運航実務を体験しました。最終日は、入港作業を見学した後、午前9時過ぎに下船しました。参加した両大学の教員と学生は、すべての実習を計画通りに実施できたことに満足すると共に、船内での共同生活を通して交流を一層深めたようでした。

この実習航海は、本学部の航海技術乗船実習Ⅰ受講の4年生11名との混乗で実施しました。

箱井教授による船内セミナー
航海当直実習(海図作業)
朝のラジオ体操

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