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かごしま丸が放送大学と志學館大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

江幡准教授による船内講義

2023年5月6日から5月7日の2日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、放送大学と志學館大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。

放送大学からは、鹿児島学習センターの今村孝一郎事務長と有村知子職員に引率された「鹿児島湾洋上実習」受講の教養学部の学生19名が、志學館大学からは近藤諭教授に引率された「フィールドで学ぶ環境科学」受講の法学部法律学科の3年生1名及び人間関係学部人間文化学科の1年生1名と心理臨床学科の1年生1人と2年生2名が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸乗組員と学部から参加した江幡恵吾准教授、三橋廷央准教授の指導を受けました。

「鹿児島湾洋上実習」は、かごしま丸を利用した洋上実習を主体とする現場学習型の科目で、放送大学鹿児島学習センターの全国開放型の面接授業として2013年度に新設開講されたものです。2021年以降は新型コロナウィルスの感染状況を考慮して鹿児島県在住の学生に応募を限定していましたが、今年度は2年ぶりに全国から応募を受け付け、北海道から鹿児島までの学習センターに所属する様々な経歴を有する20代~80代までの幅広い年齢層の学生が受講しました。「フィールドで学ぶ環境科学」は、2016年度に志學館大学の教養科目として新設開講され、2021年度からは、持続可能な社会を創造する担い手の育成を目的として開設された「持続可能な開発のための教育(ESD: Education for Sustainable Development)プログラム」の構成科目の1つにもなっています。

初日は、谷山港停泊中の船内で福田隆二主席一等航海士による乗船実習ガイダンスを受けた後、退船訓練と船内見学を行い、午後には畑辺佳奈子次席二等航海士から船の種類と構造、かごしま丸の特徴等について講義を受けました。また、学部から参加した江幡准教授と三橋准教授から海洋観測の意義と方法、水産資源の評価手法、海洋プラスチックゴミ問題とその調査方法などについて講義を受けました。2日目は、朝食後に谷山港を出港し、鹿児島湾内を航行しながら2班に分かれて操舵体験と船内見学を行いました。水深200m超の鹿児島湾最深部に到着後は、CTDと多筒採水器による海洋観測、セッキー板を使用した海水の透明度観測、スミス・マッキンタイアー採泥器による底質・ベントスの採集と観察、北太平洋標準ネット(NORPACネット)によるプランクトンの採集と観察の実習、ニューストンネットによるマイクロプラスチックの採集・観察を行うと共にロープワーク実習を行いました。かごしま丸は、予定したすべての実習を無事故で実施完了し、15時過ぎに谷山港に入港しました。

参加学生からは、「海洋観測で実際にサンプルを見たり触ったりすることができ、写真やビデオでは得られない貴重な経験ができた。」、「実習を通して、海洋環境や海洋生物資源との関わりの大切さを理解することができて良かった。」といった感想が聞かれました。

参加した放送大学の学生には、実習レポートに基づいて同大学の「鹿児島湾洋上実習」の単位が、志學館大学の学生には陸上での指導と合わせて同大学の「フィールドで学ぶ環境科学」の単位が、それぞれ付与される予定です。

操舵体験
顕微鏡によるプランクトンの観察
漂流マイクロプラスチックのネット採集

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