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かごしま丸が九州大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

退船操練

令和2年11月5日から12日の8日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、九州大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。

九州大学からは望岡典隆准教授に引率された農学部水産科学分野の3年生3人と生物資源環境科学府動物・海洋生物資源学コース修士課程の2年の大学院生2人が参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸教員・乗組員と学部から参加した小針統准教授、久米元准教授の指導を受けました。実習では、薩南海域から都井岬沖に配置された観測点で、北太平洋標準ネット(Twin-NORPACネット)によるプランクトン採集、CTDと多筒採水器による海洋観測と採水、ORIネットと稚魚ネットの曳網による生物採集を行うと共に、深夜から日出前まで漂泊中の船上から降りウナギ親魚の目視・捕獲調査を行いました。稚魚ネットとORIネットで採集された標本は、船上で選別(ソーティング)された後、その一部は分析のために九州大学に持ち帰りました。また、学部科目「海洋観測乗船実習Ⅱ」受講の本学部3年生とともに、班毎に選択したテーマについて文献調査等の結果をスライドにまとめて発表しました。下船前日には今年度末に定年退職を迎える望岡准教授による講演が行われ、これまで調査・研究をされて来た二ホンウナギの産卵場調査やウナギ資源の保全を目的とした河川での生息環境改善など興味深い内容に学生も引き込まれた様子でした。本航海は、船体動揺が大きい日もありましたが、全般に晴天に恵まれて予定していた実習をすべて実施することができたので、参加した九州大学の教員・学生は、大型練習船での洋上実習に満足したようでした。また閉講時には、望岡准教授から、共同利用制度を利用した、これまでの洋上実習の機会提供への感謝の言葉と共に、来年以降も後任教員によりかごしま丸での共同利用乗船実習を継続実施していきたいとの挨拶がありました。本実習に参加した九州大学の学生には、同大学の乗船実習の単位が付与される予定です。

この実習航海には、海洋観測乗船実習Ⅱ受講の本学部3年生の5人の学生も混乗して同じ内容の実習を行いました。

本学の練習船では、乗船時の新型コロナウィルスの感染拡大防止方策と万が一の船内での体調不良者発生時の船舶運航について「乗船実習における新型コロナウィルス対策」を策定し、国内の感染状況に応じて内容を逐次更新しています。この対策では、全ての乗船者に乗船前14日間の健康・行動観察記録、乗船時の検温・健康確認、乗船中の毎日の検温・健康確認をお願いすると共に、かごしま丸では三密(密閉・密集・密接)回避のための教員・学生定員の定員削減(44人から24人)、乗船中のマスク着用、こまめな手指消毒、手すりやテーブルの消毒等の対策を徹底して感染拡大防止に取り組んでいます。今回の乗船実習でも、九州大学及び本学の乗船者には乗船前14日間及び乗船中の検温・行動観察、乗船中のマスク着用などの対策を遵守してもらい、無事に航海を終了することができました。

ORIネット曳網による生物採集
採集生物のソーティング
望岡准教授による講演

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