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かごしま丸が九州大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

MOCNESS組み立て作業

令和元年11月6日から13日の8日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、九州大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
九州大学からは望岡典隆准教授に引率された農学部4年生4人と3年生4人、大学院生物資源環境科学府の学生1人が参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸教員・乗組員と学部から参加した小針統准教授、久米元准教授の指導を受けました。実習では、薩南海域からトカラ群島北部沖に配置された観測点で、北太平洋標準ネット(Twin-NORPACネット)によるプランクトン採集、CTDと多筒採水器による海洋観測と採水、環境センサー付多段開閉ネット(MOCNESS)の曳網による生物採集を行うと共に、開聞岳沖と谷山港沖での釣り実習を行い、採集された生物資料及び海洋観測データの分析を行いました。MOCNESSで採集された標本は、船上で選別(ソーティング)された後、分析のために九州大学に持ち帰りました。また、九州大学の教員・学生は、午前3時から日出までの間、観測点付近で漂泊中の船上から降りウナギ親魚の目視・捕獲調査を行いました。今回の調査では、降りウナギを発見することはできませんでしたが、バショウカジキの稚魚とカイユウセンニンフグが採捕され、後日、学術標本として九大総合研究博物館に登録されました。釣り実習では、釣獲された魚類の同定及び体長測定の実習を行いました。下船前日には、鹿児島に帰港したかごしま丸船内で、学部科目「海洋観測乗船実習Ⅱ」受講の本学部3年生とともに、班毎に選択したテーマについて文献調査等の結果をスライドにまとめて、船内プレゼンテーションを行いました。
本航海は、前線通過に伴う強風の影響により船体動揺が大きい日もありましたが、全般に晴天に恵まれて予定していた実習をすべて実施することができたので、参加した九州大学の教員・学生は、大型練習船での洋上実習に満足したようでした。本実習に参加した九州大学の学生には、同大学の乗船実習の単位が付与される予定です。
なお、この実習航海には、海洋観測乗船実習Ⅱ受講の本学部3年生の9人の学生も混乗して同じ内容の実習を行いました。

夕凪のMOCNESS揚収作業
MOCNESS採集標本の処理
MOCNESS採集標本のソーティング

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