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かごしま丸が日本大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

実験準備

令和元年8月16日から9月13日の29日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、日本大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
同大学からは小島隆人教授に引率された生物資源科学部海洋生物資源科学科の4年生1人と大学院生物資源科学研究科修士課程の1年生1人が参加し、航海中に実施したマグロ延縄操業実習を利用して、卒業研究と修士研究のための実験と資料収集を行うと共に、内山正樹船長以下のかごしま丸乗組員の指導を受けました。
4年生の学生は、海水に浸漬された異種金属間に生じる微小電流の漁獲への影響を調べるために、使用する釣針(操業あたり750~600本)の約半分に金属棒等を装着して操業を行い、釣針毎の漁獲資料を収集しました。一方、修士課程の学生は、まぐろ延縄の釣餌(イカ)を電極として用いて、これを捕食した魚の心電図記録を試みました。参加した日本大学の教員と学生は、計6回のマグロ延縄操業実習中、実験とデータ収集・整理に加えて、早朝の投縄と夕方からの揚げ縄作業の全てに参加し、本学学生と一緒に作業を行いました。また、漁場への往復時は、操業準備と後片付けに加えて、かごしま丸が北海道大学、東京海洋大学及び長崎大学の練習船と連携して実施中の環境省事業「日本沖合域におけるマイクロプラスチックを含む漂流ごみ・海底ごみ実態把握調査」の一環で行った漂流ごみ目視観測にも参加しました。
参加した日本大学教員・学生は、台風の影響のためにマグロ延縄操業実習を予定より早く切り上げざるを得なかったことを少し残念がっていましたが、一方で予想外の実験結果が得られたこともあり、長期の乗船実習に大いに満足したようでした。また、乗船中は、公海域水産乗船実習(遠洋航海)で乗船中の水産学部2年生15人と一緒に作業を行い、長期間洋上で共に生活したので、日本大学学生の下船時にはお互いに名残惜しい様子でした。小島教授は、「今回の共同利用乗船実習で得られた研究成果を出来るだけ早く論文にまとめて発表したい。学生たちは約1カ月の長期乗船ということもあり、毎日の船上での出来事が強く印象に残った様で、乗組員や水産学部学生の地道な作業や準備が安全で円滑な実習を可能にしていることに気付かされたようです。」と語っていました。

マグロ延縄操業(投縄)

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