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かごしま丸が日本大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

本学教員による講義

令和元年5月17日から23日の7日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、日本大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
同大学からは小島隆人教授に引率された生物資源科学部海洋生物資源科学科の3年生5人と4年生3人及びTAの大学院生物資源科学研究科修士課程1年生2人が参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸乗組員と学部から参加した上西由翁教授と山岡浩技術主任の指導を受けました。
今回の実習では、出港から数日間、強風を伴う荒天が続くことが予想されたため、予定していた東シナ海での着底トロール実習を断念し、種子島沖での釣り実習に変更しました。初日は、東隆文首席一等航海士から乗船ガイダンスを受け、退船操練に参加した後、13時に出港し、鹿児島湾内でCTDと多筒採水器を使った海洋観測を行った後、操舵実習を行いながら種子島沖に向かいました。18日と19日は、種子島島間港沖で釣り実習を行い、参加した学生は、強い風雨の中でゴマサバやアオヤガラなどを釣りあげていました。釣り実習の合間には、上西由翁教授から「生鮮魚の鮮度変化」について講義を受けると共に、ロープワーク実習や山岡技術主任の指導による釣り実習の漁獲物を原料としたすり身製造実習を行いました。かごしま丸は、20日に馬毛島沖に移動して釣り実習を行った後、種子島西之表市に寄港し、翌21日は、種子島漁業協同組合せり市場を見学した後、島内の自由見学を行いました。22日は、かごしま丸と並んで停泊していた東海大学練習船望星丸を見送った後、西之表港を出港して鹿児島への帰路につきました。鹿児島への航海中には、小島教授よる日本大学生物資源科学部海洋生物資源科学科の紹介と「ロープ端末の処理」実習が行われ、その後、2班に分かれて、かごしま丸教員の指導で航海当直実習と機関室見学を行いました。航海当直実習では、自分たちでジャイロコンパスやレーダを使って測定した灯台等の陸上物標の方位や距離情報に基づく海図上での現在位置決定、六分儀による太陽の下辺高度の観測等を体験しました。参加した学生は、荒天によるトロール操業実習の中止や釣り実習で加工実習の原料となる魚が十分に釣れなかったことを非常に残念がっていましたが、全員が船酔いすることなく荒天下での実習に参加して自然の厳しさを体感し、航海当直実習や寄港地での見学上陸など大型練習船ならではの実習を経験できたことに満足した様子でした。また、船内で本学部3年生と一緒に過ごす時間が長かったこともあり、両大学の学生は日に日に交流を深め、下船後もお互いに名残惜しい様子でした。参加した学生には、後日提出されるレポートに基づいて、同大学の海洋生物資源科学実習の単位(1単位)が付与される予定です。
なお、この実習航海には、本学部科目「漁獲物船上処理乗船実習」受講の水産学部3年生18人も混乗して、日本大学の学生と同じ内容の実習を行いました。

釣り実習
すり身製造実習
種子島漁協せり市場見学

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