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かごしま丸が日本大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

航海当直実習(航海日誌の記載)

2023年5月25日から30日の6日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、日本大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。

同大学からは小島隆人教授に引率された生物資源科学部海洋生物資源科学科の3年生6名が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸乗組員の指導を受けました。

初日は、福田隆二首席一等航海士から乗船ガイダンスを受けた後に退船操練を行い、午前10時に出港作業を見学しつつ東シナ海に向けて谷山港を出航しました。午後からはかごしま丸教員から「着底トロール操業実習」と「練習船による海底堆積ごみ実態調査」について講義を受けました。2日目は、操業海域に向けて航行しながら船橋で操舵実習を行い、到着後はCTDによる海洋観測を体験しました。その後、1回目の着底トロール操業を実施し、船橋での曳網中の網の状態(網口の高さや幅など)をリアルタイムでモニターする装置や魚群探知機の見学及び漁獲物の選別・測定を行いました。3日目は、荒天が予想されたため、2回目のトロール操業を実施した後、鹿児島湾に向けて航行を開始しました。今回のトロール操業実習では、全国の水産系大型練習船5隻(北海道大学おしょろ丸、東京海洋大学海鷹丸・神鷹丸、長崎大学長崎丸、本学かごしま丸)が連携して実施している環境省事業「「沖合海域における漂流・海底ごみ実態調査」の一部として、漁獲生物と共に回収されたプラスチック等の海底堆積ごみの測定・記録も行いました。

復路では、機関室の見学を行い、かごしま丸の特徴である電気推進装置の仕組みや海水を脱塩して真水を製造する装置などについて機関士から説明を受けました。また、救命器具の一つであるイマージョンスーツの着用体験を行いました。参加した教員と学生はイマージョンスーツを着用して甲板上に設置した小型プールに入り、スーツを着用することにより浮力、水密性、保温性が確保されることを体験しました。

かごしま丸は、実習を終了して30日の午前8時過ぎに谷山港に帰港しました。今回の実習は、台風2号の影響によりトロール操業実習の短縮を余儀なくされましたが、航海当直や漁獲物を使ったすり身製造など大型練習船ならではの様々な実習を体験できたこともあり、日本大学の教員・学生はかごしま丸での実習に満足したようでした。参加した学生には、後日提出されるレポートに基づいて、同大学の海洋生物資源科学実習の単位が付与される予定です。

この実習航海は本学部の航海技術乗船実習Ⅰ受講の4年生11名との混乗で実施しました。

漁獲物処理実習
イマージョンスーツ着用体験
入港前のデッキ掃除

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