HOME 投稿 かごしま丸が早稲田大学及び本学法文学部の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました(第2班)

かごしま丸が早稲田大学及び本学法文学部の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました(第2班)

退船操練(救命胴衣の着用)

令和5年5月20日から22日の3日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、早稲田大学及び本学法文学部の学生を対象とした乗船実習を実施しました。従来、この実習には両大学から多くの学生が参加し、ほぼ乗船定員一杯で実習航海を実施してきました。今年度は、参加希望者が受入れ可能人数を大幅に上回ったため、参加学生を2班に分けて、同等同質の実習を2回連続して実施しました。

2班目の実習は、早稲田大学からは法学部3年生10名が、本学法文学部からは松田忠大教授に引率された法経社会学科法学コースの3年生6名と4年生2名が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸教員・乗組員の指導を受けました。この実習は、早稲田大学法学部の箱井崇史教授と松田教授により両大学の共同演習「海商法セミナー」として企画され、2014年から継続実施されています。海上物品輸送という商行為について定めた法律である海商法(商法第三編)の法解釈や、船舶衝突により生じた賠償責任等の裁判例に現れた事案の理解をする上で重要な大型船舶の構造・設備、運航実務及び海上交通法規を、かごしま丸での洋上実習を通して学習することを目的としています。

実習は1班目と同一内容とし、初日に谷山港停泊中のかごしま丸船内で乗船ガイダンスと退船操練を行った後、かごしま丸教員(航海士)から「船体構造及び乗組員職制」、「海上交通法規(海上衝突予防法、海上交通安全法、港則法)」についての講義を受けると共に、夕食後は両大学の学生の自己紹介とロープワーク実習を行いました。2日目は、朝食後に谷山港を出港し、離岸作業を見学した後、錦江湾を南下しつつ、2グループに分かれて船内見学と船橋での操舵実習や航海機器類の見学を行いました。薩摩長崎鼻沖到着後は目視及びレーダ、船舶自動識別装置(AIS)等の航海機器により、周辺の船舶の動静把握を体験しました。午後からは学生食堂にて松田教授による船内セミナー「船舶衝突による損害賠償責任」が行われました。日没後は、錦江湾を北上しながら、かごしま丸教員の指導の下で2班に分かれて船橋で航海当直実習を行い、灯火(航海灯)の見え方による他船の進行方向や衝突のおそれの有無の判断、避航方法、灯色や点滅周期による灯台など航路標識の識別、レーダ等の航海計器を用いた自船の位置決定など大型船の運航実務を体験しました。最終日は、谷山港への入港作業を見学した後、午前9時過ぎに全員元気に下船しました。参加した多くの学生にとって、船内宿泊を伴う共同生活は初めての経験でしたが、大型船舶の運航実務体験や船内セミナー等を通して非常に充実した実習になったようです。

この実習航海は本学部の航海技術乗船実習Ⅰ受講の4年生11名との混乗で実施しました。

船内見学(機関士による説明)
松田教授による共同セミナー
ロープワーク実習

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