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かごしま丸が北里大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

ORIネット採集生物の選別と観察

令和4年12月9日から12月12日の4日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、北里大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。

北里大学からは吉永龍起教授と池田大介准教授に引率された海洋生命科学部3年生10人の学生が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸乗組員の指導を受けました。本実習は、同学部の1~3年生を対象とした必修科目である「海洋実習」のうち、2・3年次における野外実習の選択肢の1つで、学生の希望に基づき、文部科学省より教育関係共同利用拠点として認定されている全国の水産系練習船6隻(北海道大学おしょろ丸、東京海洋大学神鷹丸、三重大学勢水丸、広島大学豊潮丸、長崎大学長崎丸、本学かごしま丸)に学生を分乗させて実施されています。

初日は、かごしま丸教員による乗船オリエンテーションと退船操練及び北里大学教員による実習ガイダンスを受けた後、種子島沖の観測点へ向けて出港しました。2日目は、種子島沖から佐多岬沖にかけての海域に設けられた観測点(3点)で、北太平洋標準ネット(NORPACネット)によるプランクトン採集、CTD・CMSによる海洋観測と海水採取、採取した海水のクロロフィル測定及びORIネットによる生物採集と採集標本選別の実習を行ないました。また、航行中は、航海船橋(ブリッジ)での操舵実習や航海計器等の説明、船内見学を行いました。3日目は、早朝に鹿屋沖で釣り実習を行った後、鹿児島湾奥に移動し、船上から「たぎり(海底の火山性熱水噴気活動による噴出ガスの泡が海面に湧出する現象)」の観察を行いました。残念ながら条件が悪く、目視で「たぎり」を確認することができず、魚群探知機での観察となりました。また、湾奥でのイルカの目視観測実習では、運よくイルカの群れに遭遇することができ、学生は満足したようでした。最終日は、9時に谷山港に入港し下船となりました。吉永教授は、「練習船を保有しない本学部の教育・研究活動において,共同利用制度を使って練習船で実習できる機会は大変貴重であり、かごしま丸での乗船実習を今後も継続実施していきたい。」と語っていました。参加した学生には、同大学の海洋実習の単位が付与される予定です。

なお、この実習航海は、本学部科目の航海技術乗船実習Ⅱ受講の水産学部4年生の学生9人との混乗で実施しました。

令和4年度のかごしま丸共同利用乗船実習は、本航海の終了をもって、すべて計画通り実施を完了しました。

北里大学教員による講義
航海当直(海図実習)
釣り実習

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