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かごしま丸が大学院連合農学研究科及び東京海洋大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

退船操練

令和4年11月12日から22日の11日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、大学院連合農学研究科及び東京海洋大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました。

連合大学院農学研究科からは、博士後期課程の学生2人(琉球大学、鹿児島大学所属)が、東京海洋大学から長井健容准教授に引率された大学院海洋科学技術研究科博士前期課程2年の学生1人(ペルー国ラ・モリーナ国立農業大学からの留学生)が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸乗組員と学部から参加した中村啓彦教授、小針統准教授、仁科文子助教及び堤英輔助教の指導を受けました。

この乗船実習は、トカラ海峡周辺の黒潮における海洋混合過程、栄養塩輸送、および生態系の基本構造を理解するための観測を目的として実施され、米国ワシントン大学との共同研究のもと行われました。ワシントン大学からは、応用物理学研究所のRen-Chieh Lien教授、高橋杏博士研究員及びAvery Snyder技官が余席を利用して参加しました。

実習では、トカラ海峡の平瀬(屋久島南西沖)周辺の観測海域で、CTDや電磁流速計などのセンサーを搭載した自立型漂流フロートEM-APEX Float(ワシントン大学所有)を用いた海洋観測及び黒潮の流れを横断するように設定された測線上及び測線間で、CTD-CMS、ADCP、自由落下式乱流計(UVMP)、紫外線を用いて植物プランクトンの増殖に必要な硝酸塩濃度の測定を現場でできるSUNAセンサーを装着した自由落下曳航式生物化学プロファイラー(SUANDAYODA)等を用いた海洋観測を行いました。連合農学研究科の学生は、国内外の研究者と共に、これら最先端の機器を使った海洋観測を体験すると共に、研究者としてのキャリア形成に関する船内セミナーに参加しました。また、東京海洋大学の学生は船尾に装着した自由落下曳航式乱流計(UVMP)を用いて観測を行い、修士研究に必要なデータの収集を行いました。途中、種子島西之表に荒天避難しましたが、各種の観測を計画通り実施することができたので、参加した連合農学研究科と東京海洋大学の学生及びワシントン大学の研究者は、かごしま丸での航海に満足したようでした。

参加した鹿児島大学大学院連合農学研究科の学生には、同研究科の人材養成学生支援セミナーⅡ-洋上セミナー-の単位が付与される予定です。

この航海には、大学院洋上観測乗船実習受講の本学農林水産研究科の4人の学生と航海技術乗船実習Ⅱ受講の水産学部4年の9人の学生も混乗して実習を行いました。

EM-APEX Float投入作業
EM-APEX Float回収作業
船内セミナー

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