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かごしま丸が日本大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

トロール操業実習

令和4年5月20日から25日の6日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、日本大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。

同大学からは小島隆人教授に引率された生物資源科学部海洋生物資源科学科の4年生4人と3年生8人が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸乗組員の指導を受けました。

実習では、福田隆二首席一等航海士と有田洋一二等航海士から乗船ガイダンスを受け、救命艇操練に参加した後、鹿児島を出港して東シナ海の操業海域に向けて航行し、船内見学と操舵実習、CTDによる海洋観測実習を行うと共に、三橋廷央次席ニ等航海士から「着底トロール」、「国際漁場としての東シナ海」及び「練習船による海底ごみ実態調査」について講義を受けました。21日~23日には、東シナ海の陸棚域で着底トロール操業4回を行い、その漁獲物の選別・測定、漁獲物を原料にしたかまぼこ製造実習を行いました。今回のトロール操業実習では、全国の水産系大型練習船5隻(北海道大学おしょろ丸、東京海洋大学海鷹丸・神鷹丸、長崎大学長崎丸、本学かごしま丸)が連携して実施している環境省事業「「沖合海域における漂流・海底ごみ実態調査」の一部として、漁獲生物と共に回収された海底堆積ごみの記録・測定も行いました。帰路は、3班に分かれて航海当直実習を行うと共に、北海道での観光船の遭難事故をふまえ、救命器具のイマージョンスーツの着用体験を行いました。参加した学生は、船上に設置した小型プールに入り、イマージョンスーツ着用により浮力、水密性、保温性が確保されることを体験し、特に水温の低い海域におけるイマージョンスーツの有効性・必要性を実感したようでした。航海中は風浪の強い日もありましたが、後半は好天に恵まれ、参加した日本大学の教員・学生は大型練習船での実習に満足したようでした。

小島教授は、共同利用航海について、「かごしま丸での乗船実習は、本学のカリキュラムでは沿岸域しか実習を体験出来ない学生にとって、外洋の航海体験、トロール漁業、およびブリッジでの当直など得難い経験となっており、その後の彼らの人生にも影響を及ぼすこともあるものです。今後とも、さらに充実した実習が体験できますことを期待しています。」と語っていました。参加した学生には、後日提出されるレポートに基づいて、同大学の海洋生物資源科学実習の単位が付与される予定です。

この実習航海は、本学部の航海技術乗船実習Ⅰ受講の4年生10人との混乗で実施しました。

航海当直実習
かまぼこ製造実習
イマージョンスーツ体験

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