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かごしま丸が放送大学と志學館大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

鹿児島湾最深部での採泥・ベントス採集

2022年5月7日から5月8日の2日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、放送大学と志學館大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。

放送大学からは、鹿児島学習センターの高津孝所長と有村知子職員に引率された「鹿児島湾洋上実習」受講の教養学部の学生9人が、志學館大学からは松岡達郎学長と近藤諭教授に引率された「フィールドで学ぶ環境科学」受講の人間関係学部1年生3人と3年生1人が参加し、幅野明正船長以下のかごしま丸乗組員と学部から参加した山中有一准教授の指導を受けました。「鹿児島湾洋上実習」は、かごしま丸を利用した洋上実習を主体とする現場学習型の科目で、放送大学鹿児島学習センターの全国開放型の面接授業として2013年度に新設開講されたものです。例年、鹿児島県内はもとより、全国から20代~70代までの幅広い年齢層の学生が受講しますが、2021年以降は、新型コロナウィルスの感染状況を考慮し、鹿児島県在住の学生に限定して受講生を応募しています。また、「フィールドで学ぶ環境科学」は、2016年度に志學館大学の教養科目として新設開講され、2021年度には、持続可能な社会を創造する担い手の育成を目的として開設された「持続可能な開発のための教育(ESD: Education for Sustainable Development)プログラム」の構成科目の1つにもなっています。

初日は、谷山港停泊中のかごしま丸船内で、乗船実習ガイダンスを受けた後、退船訓練と船内見学を行うと共に、山中有一准教授から海洋観測の意義と方法について、三橋廷央通信長兼次席二等航海士(助教)から水産資源の資源評価手法についての講義を受けました。2日目は、朝食後に谷山港を出港して、べた凪の鹿児島湾を航行しながら、2班に分かれて操舵体験と船内見学を行いました。水深200m超の鹿児島湾最深部に到着後は、福田主席一等航海士と有田洋一二等航海士の指導で、CTDと多筒採水器による海洋観測、スミス・マッキンタイアー採泥器による底質・ベントスの採集と観察、北太平洋標準ネット(NORPACネット)によるプランクトンの採集と観察の実習を行うと共にロープワークの実習を行いました。かごしま丸は、予定したすべての実習を無事故で実施完了し、予定通りに15時過ぎに谷山港に入港しました。

両大学の受講生にとって大型練習船での洋上実習は初めての体験でしたが、放送大学の学生からは、「講義と実習を通して、海に目を向ける機会を得ると共に、島国である日本が海にどのように向き合い利用していくべきか考えさせられた。」といった感想が聞かれました。また、志學館大学の学生からは、「今回の実習を通して、海とその恵みを自分たちの世代で絶やすことなく次世代に届けなければいけないと強く感じた。」といった声が聞かれました。

なお、参加した放送大学の学生には、実習レポートに基づいて同大学の鹿児島湾洋上実習の単位が、志學館大学の学生には陸上での指導と合わせて同大学のフィールドで学ぶ環境科学の単位が、それぞれ付与される予定です。

船内講義
操舵体験
ロープワーク実習

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