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かごしま丸が放送大学と志學館大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

救命艇等操練

平成29年5月27日から5月28日の2日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、放送大学と志學館大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
放送大学からは、鹿児島学習センターの職員2人に引率された「鹿児島湾洋上実習」受講の17人が、志學館大学からは淵脇千寿保講師に引率された「フィールドで学ぶ環境科学」受講の法学部2年生1人と1年生2人および人間関係学部1年生1人が参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸乗組員と学部から参加した山中有一准教授の指導を受けました。「鹿児島湾洋上実習」は、かごしま丸を利用した洋上実習を主体とする現場学習型の科目で、放送大学鹿児島学習センターの全国開放型の面接授業として平成25年度に新設開講され、鹿児島県内はもとより、九州、近畿、関東、東北地方から20代~70代までの幅広い年齢層の学生が参加しました。また、「フィールドで学ぶ環境科学」は、本学の教育関係共同利用施設であるかごしま丸や農学部演習林での実習と講義を組み合わせた現場学習型科目として平成28年度に新設開講された科目で、受講生は放送大学の学生との混乗し、同じ内容の実習を行いました。
初日は、谷山港停泊中のかごしま丸船内で、東隆文首席一等航海士による乗船実習ガイダンス、船内見学及び救命艇等操練(退船訓練)を行った後、山中准教授と三橋廷央次席二等航海士から、「海洋観測とは」及び「海洋環境保全と持続可能な漁業」について講義を受けました。2日目は、午前8時30分に谷山港を出港し、鹿児島湾中央付近の水深200mを超える水域でCTDと多筒採水器による海洋観測、スミス・マッキンタイアー採泥器による底質・ベントスの採取と観察、北太平洋標準ネットの鉛直曳きによるプランクトンの採取と観察、セッキー板を用いた海水透明度測定の実習を行うとともに、ロープワークの実習を行いました。また、航行中は、2班に分かれて操舵体験と機関室等の見学を行いました。その後、2日間の実習のまとめとレポート作成を行いました。かごしま丸は予定したすべての実習を完了し、15時過ぎに予定通りに谷山港に帰港しました。
両大学の受講生にとって大型練習船での洋上実習は初めての体験でしたが、天候に恵まれて平穏な海況のもとで予定したすべての実習を無事故で実施できたこともあり、参加した両大学の教職員と学生は大いに満足したようでした。放送大学の学生からは、「船というプラットフォームの特長を生かした座学と実習を組み合わせた本授業を通して、海洋観測の役割や海洋環境の保全、持続可能な漁業について理解が深めることができた。」といった感想が聞かれました。また、志學館大学の淵脇講師は、「海洋観測実習を通して、身近な海である鹿児島湾(錦江湾)を三次元でとらえることができるようになった。また、放送大学の受講生や鹿児島大学4年生など社会経験や専門が異なる方たちとの共同実習・生活は、受講した学生達に良い刺激を与えたと思う。今後も共同利用制度を使って、かごしま丸での乗船実習を継続実施したい。」と語っていました。
なお、参加した放送大学の学生には、実習レポートに基づいて同大学の「鹿児島湾洋上実習」の単位が、志學館大学の学生には、陸上での指導と合わせて同大学の「フィールドで学ぶ環境科学」の単位が、それぞれ付与される予定です。

船内講義
採泥器による底質採取実習
推進器室見学

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