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2015年12月10日

研究教育

北部薩南海域観測~黒潮パラドックス解明に向けて


小針統

薩南海域近隣の黒潮流域は、我が国の水産資源で重要な魚介類が産卵やこれらの仔魚が索餌を行う海域となっています。例えば、マイワシ資源量が増大した1980年代後半に、薩南海域には大産卵場が形成されたことが知られています。なぜ多くの魚介類が、貧栄養で低次生産力が低いと考えられてきた海域において、死亡率の高い仔稚魚期を送る生活史を営むのでしょうか?これが、黒潮パラドックスです。

しかし、近年の研究成果で薩南海域には低次生産を向上させる海洋構造があることが次々と分かってきました。鹿大プランクトン研究室では、北部薩南海域には特異的な餌環境が形成されているため、これらの魚介類が産卵や仔魚輸送をこの海域で行っていると考えています。黒潮パラドックスを解明するため、九州大学、愛媛大学、熊本県立大学、鹿児島大学、水産総合研究センターと共同研究を行っています。

今回は、魚類生態に詳しい鹿児島大学水産学部の久米さん、植物プランクトン生態に詳しい熊本県立大学の一宮さん、安定同位体生態学に詳しい熊本県立大学の小森田さんと一緒に行った、北部薩南海域における南星丸観測チームの画像を置いておきます。

海には、わくわくするような謎が未だにたくさん残されています。こんな謎に一緒に取り組んでみませんか?

北部薩南海域観測

開聞岳