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2023年02月15日

観測速報研究

かごしま丸が流れ藻調査に出港


仁科文子

水圏科学分野では工学部が運用している海況予測システムDREAMSを利用して、流れ藻の薩南海域への漂流予測に取り組んでいます。

海面に浮かぶ流れ藻は海流によって移動するだけではなく、風の影響も受けます。しかし、風が流れ藻の漂流に与える効果がわかりません。
そこで、海上で流れ藻を探して採集し、流れ藻にGPS漂流ブイを固縛して海に戻して漂流させます。このブイのGPS測位情報を人工衛星経由で受信し、漂流軌跡を得ます。漂流軌跡と観測期間中の気象・海況データから流れ藻に対する風の効果を割り出し、漂流予測に反映するという作戦です。

この観測は昨年から開始しています。昨年は鹿児島県水産技術開発センターとの共同観測で県の漁業調査船「くろしお」で行ないました。
そのレポートは以下のリンクで見られます。

流れ藻観測速報001

流れ藻観測速報006

流れ藻漂流シミュレーション

 

かごしま丸では毎年2月中旬から35日間、海技士資格取得コース学生対象の乗船実習を行なっています。
今年はその実習に便乗して、2月15日~22日の間、流れ藻・モジャコ採捕漁解禁前の流れ藻の分布調査、およびGPS漂流ブイ観測を実施します。薩南海域ではすでに練習船南星丸が分布調査を開始しており、かごしま丸は薩南海域よりも黒潮の上流域で調査を実施します。

かごしま丸には小針先生と堤先生が乗船し、実習学生とともに本日出港しました。