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2018年05月20日

公開講座

体験アクアサイエンスラボ報告


小針統

体験アクアサイエンスラボ(黒潮の海と生物)を開催しました。

 

小学生高学年~中学生を対象とした、体験アクアサイエンスラボ(黒潮の海と生物)が、520日に鹿児島大学水産学部で開催されました。

まずは、魚食日本を支える多くの魚介類が黒潮に由来すること、魚の餌が少ないと考えられてきた黒潮でなぜ多くの魚介類が産卵するのかという謎(黒潮パラドックス)があること、そしてその謎を解明するための研究を行っていることについて、講義されました。その後、黒潮産の魚類を使って形や色の特徴を観察してみたり、解剖ハサミやピンセットを使って魚を解剖し、消化管を取り出しました。大学で使っている実験器具を使いましたが、みなさん上手に使って丁寧に消化管を解剖しました。消化管を取り出した魚類は炭火で焼いて、バランスを保ったり年齢を表す「耳石」を探してみました。耳石はとても小さくて見つけるのがたいへんですが、お箸を使って上手に耳石を取り出せた小学生もいました。午後には、解剖した魚の消化管内容物を解剖し、食べていた餌を顕微鏡で見つける実験をしました。しっかりと形が残っている餌が見つかって、参加した小学生・中学生は顕微鏡に釘付けでしたが、スタッフもその明瞭さにびっくりしていました。

水産学部・水産学研究科の学生がアシスタントしてくれたおかげで、参加した小学生・中学生・保護者は楽しくラボ体験できたようです。また、機会を作って体験ラボを実施する予定です。

 

参加者・スタッフで、海の食物網を体験。

これから解剖する魚類が何かを判別中。食卓や居酒屋でよく見かける魚類です。

魚類の消化管を解剖中。本格的な実験機材ですが、上手に解剖できました。

解剖した消化管にはどんな餌が入っているのかを、顕微鏡で観察中。

体験ラボに参加した保護者のかたと一緒に撮影。意外にも、お父さんたちが参加してくれました。

最後に記念撮影。参加して頂いた皆様、たいへんありがとうございました。