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2016年01月02日

その他

お正月のご馳走に欠かせない魚介類


小針統

日本各地には、お正月のご馳走として様々な魚介類が食される文化があります。私の故郷である宮城県では、マハゼの干物でお雑煮の出汁を取り、ナメタガレイの煮つけを食べる習慣があります。昨今、ナメタガレイは高級魚となっているので庶民のさかなとも言い難いですが、どちらも東北地方の太平洋沿岸に分布するため、一般庶民に馴染み深いさかなです。多様な気候帯にまたがる日本の魚食文化は、地域固有の魚介類に深く根付いています。例えば、東北地方のマハゼ干物は薩摩地方では焼きクルマエビ干物になりますし、東北地方のナメタガレイ煮つけは薩摩地方ではカンパチ刺身・煮つけになります。魚介類の生物学的な観点から、日本の魚食文化を考えるのもなかなか面白いかもしれません。

ナメタガレイ