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2022年03月09日

観測速報研究

流れ藻&モジャコ研究プロジェクトを開始しました


仁科文子

水圏科学分野では鹿児島県のブリ養殖の天然種苗であるモジャコ漁場の予測を目指して観測・研究を開始しました。

 東シナ海には2月~4月にアカモクの流れ藻が漂流し、その流れ藻にブリの幼魚であるモジャコが付随しています。モジャコ採捕はアカモクの流れ藻ごと網ですくうという方法で行われています。鹿児島県の養殖ブリの生産量は全国の25.6%(2019年、26654トン)を占めており、養殖の天然種苗であるモジャコ採捕漁は毎年春に期間を決めて行われています。

鹿児島県では2021年のモジャコ漁は大不漁となりました。漁期に漂流している流れ藻が少なかったのが原因の一つと考えられています。そこで魚類、海藻、プランクトン、海流の研究室がある水圏科学分野でプロジェクトを立ち上げ、流れ藻漂流予測、モジャコ資源解析、モジャコ漁獲予測の研究を行なうことにしました。

プロジェクトの最初の報告をこちらに掲載しました。

今回は水産学部附属練習船「南星丸」による流れ藻の目視観測、および鹿児島県水産技術開発センターと共同で行なった流れ藻にくくりつけたペットボトル型ブイを人工衛星で追跡した観測の速報です。

今後も流れ藻やモジャコの観測・研究の状況をこのWebで報告していきます。