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2016年03月08日

研究その他

タイでの魚類生態調査


久米元

先月末、タイ南部のソンクラーに調査に行ってきました。Threadfin fishと呼ばれている水産重要種の生態調査をタイ国水産局、長崎大学の研究者と共同で行っているのですが、その一環です。

研究対象種Threadfin fish(右側)

研究対象種Threadfin fish(右側)

ソンクラーでは海産魚と並び淡水魚も重要な食糧として利用されており、市場ではティラピアやナマズの仲間といった様々な種類の魚が売られています。日本で幻の魚と呼ばれている”アカメ”の近縁種である”バラムンディ”は主に淡水と汽水を行き来して生活する大型魚ですが、クセのない白身で、地元の人達にも非常に人気が高いようです。

淡水種も重要な食料資源となっています

淡水種も重要な食料資源となっています

ナマズの仲間のから揚げ

ナマズの仲間のから揚げ

アカメの近縁種”バラムンディ”

アカメの近縁種”バラムンディ”

タイ・ソンクラーの市場の様子

タイ・ソンクラーの市場の様子

しかし、残念ながらこうした魚類に対する資源管理は十分に行われておらず、漁獲量は年々減少しています。今後、適切な資源管理をしていくために、それぞれの種がどのように成長し、成熟するのか、また産卵場や仔稚魚の成育場がどこに形成されるのかといった生活史特性について理解する必要があります。