Let’s Enjoy! 水産経済学分野 令和元年度卒 倉本直弥

水産経済学分野 水産流通学研究室 令和元年度卒 倉本直弥

水産学部で学ぶ中で私がいちばん面白かった授業は「水産経済学」でした。これは1年生の必修科目です。水産学は幅広い学問分野から成り立っており、1年生の間にいろいろな講義を必修で学ぶ中で、2年生以降に自分が専門とする分野を決めていきます。私は1年生の時にこの科目を受講し、将来は水産物を中心とする食品産業で働きたいと考えるようになりました。この講義では、世界の水産資源や漁業・養殖業の現状から現代の消費者の食卓まで、現代の「食」について総括的かつ具体的に解説していただきました。高校時代に考えていたこととは全く違う現実を目の当たりにし、驚くと同時に頭の中が切り替わるのを感じました。単に魚や海が好き、というだけでは実社会では何の役にも立たないことを理解したのです。そして人間が制御できない自然そのものを相手にして食料を生産していく水産業の面白さと難しさ、食料生産産業である水産業の普遍的な重要性や国際性を学び、大きく視野が広がるように思いました。

そして私はその中でも特に創造性に富み、食品産業に大きな価値をもたらすと同時に社会に豊かさをもたらすことのできる食品流通業界に関心を持ち、就職に関連づけた自分の専門分野と研究室を決めることができました。それまでは高校時代の発想のまま、自分がやりたいこと、好きなことをやろうと考えていしたが、この講義をきっかけに、自分がやらなければならないこと、社会への貢献を考えるようになり、社会に大きく目が開いたように思います。私はその後も水産マーケティング論やフードビジネス論など、この学部にしかない産業に直結した科目を多く履修し、希望通りに第1志望の食品流通企業から内定をいただくことができました。当学部のこの研究室でしか学べない水産物流通の専門的知識を生かし、日本そして世界の人々に美味しさを通じて食の喜びと生活の豊かさを届けていきたいと考えています。

他方、この研究室で「釣り」と出会い、鹿児島のダイナミックな釣りに魅了されました。初めて教授に連れて行っていただいた南薩での釣りで、いきなり1メートルもあるシイラを釣り、その引きの強さに足腰がグラグラになると同時に強い衝撃を受けました。「釣り」の世界が一気に眼前に開けたのです。それ以降、毎週何回も釣りに行くようになり、バイトして道具をそろえました。そして何度もシイラやブリなど大物と出会うことができました。また魚の捌き方や料理方法も研究室で教えていただき、今ではどんな魚でも自由自在に調理できるようになりました。自分で釣って、自分で料理して食べるのが一番の喜びです。

私は鹿児島大学水産学部で人生を賭けるに足る仕事と、一生の趣味を手に入れることができました。皆さんも是非ここで、水産学や釣りを学びませんか!

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