セブ サンカルロス大学での集中講義

水産学部 附属海洋資源環境教育センター 小山次朗 教授

今回、拠点事業で共同研究を始めたセブ島のサンカルロス大学を8月下旬に訪問し、共同研究を進めると共の、同大学から依頼されて修士課程(2名)および博士課程(1名)を対象とした1週間の集中講義「Environmental Toxicology」を開講した。本講義では、前半に教室で概論を講義し、後半はフィールドに出てセブ市内の河川調査と、水質汚染を引き起こしている洗剤の魚毒性試験を実施した。写真1に見られるように、汚染が進行した河川から採取した水を、写真2に示すように水質分析し、その結果と魚毒性試験結果を比較することによって河川水中に含まれる洗剤の生態リスクを明らかにした。汚染の進行した河川では、低レベルの酸素濃度、高レベルの洗剤及びアンモニアが検出され、魚類などが生息できない環境であることが判明した。受講生にとって、自分で水質分析し、その意味を別の実験で確認するという作業は新鮮であったようである。写真3は、受講生および聴講した同大学教員との閉講式である。なお、サンカルロス大学とは、本拠点事業を通して開始された共同研究のおかげで、平成24年度から学部間交流協定を締結するに至った。

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