HOME 投稿 農林水産学研究科1年の森年エマ日向子さんがアカオビハナダイの興味深い繁殖様式について明らかにしました

農林水産学研究科1年の森年エマ日向子さんがアカオビハナダイの興味深い繁殖様式について明らかにしました

アカオビハナダイはハタ科の小型種で、鹿児島湾では岩礁・サンゴ礁域に高密度で生息しています。これまで本種は一夫多妻のハレムを形成し、雌から雄へと性転換する雌性先熟の繁殖様式をもつ(monandric species)と考えられてきました。

鹿児島湾でスクーバ潜水により毎月定期的に標本を採集し、生殖腺の組織学的観察を行いました。その結果、本種は全ての個体が精巣と卵巣が混在するBisexual phaseを経由し、その後性成熟すること、また、雌として産卵を経験する前に雄に性分化する一次雄と、産卵後に雄へと性転換する二次雄が存在する(diandric species)ことが明らかとなりました。以上の結果は、本種が単純な一夫多妻ではなく、複雑な社会構造をもつ可能性を強く示しています。

この研究成果は、9月18日から20日に開催される日本魚類学会年会(ウェブ大会)で発表予定です。

アカオビハナダイ

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