ギマラス島重油事故関係 第1弾

第1弾:石崎宗周准教授(9月7日)

本日ギマラスにいってきました。取り急ぎ、簡単な報告です。
見てきたのはギマラスの南西端でUPVのステーションの近くでした。フェリーを降りて約60分程モンテバンに乗ると現地の漁村に着きます。到着前20分ほどあたりからoilのにおいがしてきて、10分ほど前からは何となく気分が悪くなるほどでした。
ビーチでは人海作業による黒くなった砂の袋詰めが進められていて、土俵袋の山がビーチに積み上げられています。ここから船をチャータし、海沿いを2時間ほど見て回りました。マングローブの足は黒くなったまま、ビーチも人が陸路やボートで行けるところは作業が進められたようですが、ボートが付けないところや、特に集落のない所のビーチはまだ黒い状態が残されていました。海面には未だに油膜が確認できるところもあります。水の中をカメラで撮影すると、レンズに油膜が付着したことに後で気づく感じです。また、観察のため上陸する際に、周囲の岩肌を不用意に触ってしまうと、手が真っ黒になってしまう状態です。
漁業関係では、南西部で影響が大きいにもかかわらず、島全体の魚に対する不買がIloiloで起こっているらしいです(現地学生談)。漁業の操業自体は、表層は影響大(油膜がありますから)と感じました。マングローブ周囲に刺し網がセットされていたようですが...。
初めはもう少し西岸の北部が酷かったが(多分Tandoというあたり?)、その後UPのステーションのあるLusaran(今日いったあたり)が酷くなった。風や潮流で東岸北部へも影響が出てきていて、ビサヤン湾のあたりまで影響が出ると漁業の影響が大になるとの事(学生談)。ここは天然養殖の場所だというのが理由らしい。今後季節が変わり、南西向けに風や潮流が出ると、IloiloのMiagaoあたりにも影響が出てくる可能性が大きい。ちなみに、Iloiloのフェリー乗り場ではいつものように子供が泳いでいました。今のところこっちはあまり目立った影響はないらしいです。
タンカーからのoilは今も出続けている。Unisan島やMalingin 島の近くで沈んでいるため、これらの島やGuiwanon島の影響が酷い。今日いったところから更に4時間かかるという事で、日帰りの見学は無理でした。
起きてしまった事は仕方がないが、今後の影響を受けることを如何におさえるかが取り急ぎの課題か?と感じました。

ボートが着けない所や集落のない海岸はオイルで黒いままで残されている
砂を触るとこんな感じ。一見何ともないようでも、触ってみるとオイルが混じっていて黒くなる
現地漁船(カヌー)の喫水線下はオイルで真っ黒

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