構成校の学生の招聘と派遣実績

フィリピン大学ヴィサヤス校に本研究科(ILP)学生が派遣されました

ilpp1a熱帯水産学国際連携プログラム(ILP)登録学生9名のうち、2名がメンバースクールの一つであるフィリピン大学ヴィサヤス校(UPV)水産・海洋科学研究科に派遣され、平成27年10月17日から11月25日までの40日間に、プログラム科目である「Advances in Fish Nutrition」と、専門分野に関する座学と実験・実習活動をまとめた「Special Topics」を履修しました。この派遣は、日本学生支援機構の「平成27年度海外留学支援制度(協定派遣)」に採択された学生の海外派遣プログラム「熱帯水産学国際連携プログラムの実施(派遣)」ともリンクされており、プログラム提供科目の履修のほかに、派遣学生の専門に関連する分野に関する現地の研究動向をラボワークやフィールド調査を組み合わせて研修しました。また、本学において実施されたサマーセッションに「平成27年度海外留学支援制度(協定受入れ)」により来学したUPV学生を中心に学生交流が積極的に行われ、研究分野のみならず現地理解を深めました。なお、比較的長期の現地滞在となったため、休日には大学キャンパス以外でも自主活動を行うことができました。


 

タイ国カセサート大学に本研究科(ILP)学生が派遣されました

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カセサート大学での講義
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漁村を訪問
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カセサート大学の教員、学生らとのランチミーティング


11月14日にはカセサート大学の本部キャンパス内で最終報告会があり、カセサート大学の教員や学生が出席する中で、得られた成果の口頭発表を英語で行いました。
帰国後に、学生らからは、相手に意志を伝えるために英語力の大切さを実感した、外国人とコミュニケーションには他文化の理解が第一歩で広い視野を持つことが重要である、日本の水産業に関してもっと理解をしておくべきであったなどの感想が聞かれました。


 

熱帯水産学国際連携コースに登録している学生のうち7人が、平成27年11月5日から12月15日までの40日間、カセサート大学大学院水産学研究科に派遣されました。
学生らは、11月4日にバンコクに到着しカセサート大学の本部キャンパス内にある外国人学生寮に入居、11月5~6日に開講式とオリエンテーションに参加した後、「Marine Biology Diversity」や「Fisheries Resource and Management」などの講義が3週間、フィールド実習が3日間行われ、その他の期間は専門領域が近い受入れ教員の研究室に席をおいて調査研究活動を行いました。講義科目「Marine Biology Diversity」では、バンコク市内の水産市場を視察してタイ国で流通している水産物について情報収集したり、熱帯域における海藻類やサンゴ礁、マングローブに関する講義を受けてタイ国沿岸における海洋生物の多様性について学びました。「Fisheries Resource and Management」では、タイ国内の漁業とその課題についての講義が行われ、沿岸水産資源の悪化、違法漁業問題や漁業における女性の参画に関する取組みについての理解を深めました。Kamphaeng Saenキャンパスでのフィールド実習では、ティラピアやスッポンの養殖施設、マングローブ林、漁村などを訪問し、マングローブの種類、植生や機能についての実習を行ったり、刺網漁業者から使用漁具や操業方法、水揚げ魚種などについて学びました。週末を利用して、観光地であるパタヤやプーケットを訪問して、観光産業の発展過程で発生した環境破壊問題やそれに対する自然保護の取組みに関する資料収集をした学生もいました。


 

熱帯水産学国際連携プログラムに基づき東南アジアのプログラム構成校から14名が来日、大学院水産学研究科サマーセッションを受講しました

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サマーセッション参加者と講義の様子


ilpp6a鹿児島大学大学院水産学研究科では、東南アジアの4大学と共に平成26年8月に設立した高等教育国際協力組織である「熱帯水産学国際連携プログラム」に基づき、8月24日から9月30日までの5週間、平成27年度水産学研究科サマーセッションを開講しました。本プログラムは、鹿児島大学水産学研究科が主唱し、カセサート大学(タイ)、フィリピン大学、サムラトランギ大学(インドネシア)、トレンガヌ大学(マレーシア)の各水産学系研究科(修士課程)が連携して一つのカリキュラムを形成し、プログラムに登録した学生が構成大学で自由に学修し単位を取得できるようにした制度で、2年間の準備・協議期間の後、昨年8月に最終合意に達し、本年度より学生の登録を開始したものです。本プログラムは、グローバル化する国内外の産業社会で活躍できる人材を育成することを目的とするとともに、互いに特色と強みのある科目を提供しあうことで、単一大学では不可能な魅力ある教育を提供する、アジアの水産系高等教育の拠点の形成を目指しています。カリキュラムの統一に加えて、教員資格や単位の認定に係る規則を共通化するとともに、構成校代表者による運営協議会を設け、質の高い教育を保証しています。
サマーセッションでは、鹿児島大学大学院水産学研究科院生34名に加え、東南アジアの構成校から来学した14名を含む総勢約48名が受講しました。学生は、サマーセッションで提供した6科目の実験・講義科目のうち4科目を選択して履修しました。また、各自の受入れ教員の研究室で専門分野の調査・実験手法について学ぶと共に、一部の学生は附属練習船に乗船して洋上での調査法について修得ました。さらに、水産学部1年生の実用英語集中開講科目にも招かれ、お互いに水産学を学ぶ学生として、英語でのコミュニケーションと相互理解を深めました。なお、サマーセッションの期間の授業等はすべて英語で行われました。プログラムを介して来日した14名の学生は予定の科目をすべて受講し、サマーセッション終了後に帰国しました。受講者の成績は国際連携プログラムの標準スコアに換算され、国際連携プログラムのGoverning Council Meetingに提出、承認された後、構成校の科目として構成校から単位が出ました。
本プログラムは、多国の大学がカリキュラムを共有し国際共同教育を進める、アジアでは初めての取り組みであり、今後も続けていく予定です。


 

水産学研究科学生対象に「Tropical Fisheriesを開講しました

ilpp7a研修旅行で訪問した施設の一つSEAFDECにて水産学研究科では国際連携コースの学生対象に、海外活動の導入基礎教育の一つとして「Tropical Fisheries」の履修を強く推奨しています。この科目を、英語圏の一つであるフィリピンにおいて6月15日から14日間、フィリピン大学ヴィサヤス校(UPV)の協力のもと9名のコース登録学生を対象に実施しました。

この授業科目では、実際のフィリピン渡航前に事前学習として現地で行う学生による自主活動の計画や現地情報の収集がおこなわれ、現地ではUPVの教員によるフィリピンの概要、漁業、養殖、加工、流通に関する英語による授業履修と自主活動が行われました。自主活動では、学生の専門分野に応じた調査活動がおこなわれ、「熱帯水産学国際連携プログラム」に登録しているUPVの学生が中心にカウンターパートとして活動のアシストをしてくれました。週末の自由時間は、これらの学生らの協力もあり、学生交流や異文化理解にとても有効なものとなりました。また、マニラ通過時にはJICAのフィリピン事務所を訪問し、渡航に関する安全情報や海外活動での注意事項、日本の東南アジア、特に対フィリピンへのODAの内容および国際ボランティア活動の現状についてブリーフィングを受けました。
「熱帯水産学国際連携プログラム」に登録しているUPVの学生は、8月に本学で開催されるサマーセッションに来学し、学生交流がさらに活発になることが期待されます。


 

水産学部科目実用英語(海外研修)を実施しました

ilpp8ailpp9a学生交流と教室での発表準備本学部の2年生12名を対象に、イロイロ市にあるフィリピン大学ヴィサヤス校で、実用英語(海外研修)を8月18日から9月3日までの17日間実施しました。この研修では、フィリピン大学で実施される英語研修による外国語力強化を目指すだけでなく、英語使用圏での実生活をとおしてこれまでの英語の学習成果や能力を自己評価するとともに、それぞれの学生に応じて今後の外国語学習の目標設定や学習計画を立てることを目的としています。
渡航中は英語研修の他、月曜日から土曜日までの授業終了後の時間や日曜日を自主活動時間に充て、フィリピン大学の学生やティーチングアシスタントらとの交流や学生各自がたてたプログラム活動が行われました。また、マニラ通過時にはJICAのフィリピン事務所を訪問し、渡航に関する安全情報や日本の東南アジア、特に対フィリピンへのODAの内容および国際ボランティア活動の現状についてブリーフィングを受けました。
帰国後は、本学において成果発表会を開催し、英語力の自己評価や今後の学習計画および目標についての発表や自主活動についての報告が行われました。
この研修参加学生のうち3名は、本学とJICAとの間で実施されている「大学連携ボランティア派遣事業」にすでに派遣され中米で活動を行っており、国際感覚の涵養や途上国理解にも十分な成果が出ています。

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