2012kamarupamphlet
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建造の経緯 鹿児島大学水産学部附属練習船かごしま丸は、昭和25年に建造された初代以来、我が国の戦略的重要水域である南西諸島を中心とした水域での水圏資源の利用と管理保全に関する教育研究にとどまらず、東南アジア、熱帯太平洋水域で域内諸国の大学等との協力や教育研究活動に多彩な活動を展開してきた。昭和56年に建造された第三代かごしま丸の老朽化が進み、本船はその代船として建造された。 鹿児島大学水産学部は、平成12年度に附属海洋資源環境教育研究センターを設置、平成14年度に附属練習船南星丸を大型化して新造、平成15年度には附属大型練習船敬天丸を廃止し、フィールド実習教育施設の再編を進めて来た。かごしま丸の新造はこの再編計画の仕上げであり、これをもって沿岸、沿海、外洋域を対象としたバランスのとれた実習教育体制が完成する。 新かごしま丸は我が国で久方ぶりに建造される大型練習船として、強力な教育研究機器を装備すると共に、航走することがすなわち観測計測であるという新しいコンセプトの下に船全体を教育研究システムとして設計するなど、新機軸を統合的に盛り込んだ次世代型練習船である。 新かごしま丸は鹿児島大学水産学部の学生への教育のみならず、全国の大学の高等教育や学際的試験研究、国際プロジェクトへの戦略的利用に開放されることを前提として設計建造された。第3代かごしま丸が認定を受けている熱帯・亜熱帯水域での洋上教育に関する国際的な教育研究拠点としての活動を続けて行く。

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