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熱帯水産学国際連携プログラム登録学生の海外派遣が始まりました

大学院(修士課程)熱帯水産学国際連携プログラムに登録している学生たちの海外派遣が始まりました。今年度は、フィリピン大学大学院水産海洋科学研究科に2名、タイ国・カセサート大学大学院水産学研究科に1名、が派遣されています。
学生らは平成30年10月19日に日本を出発して連携先の大学へと向かい、現地の大学に到着した後、プログラムの開講式に出席しました。現地での40日間の滞在期間中に、英語による講義やフィールド実習を通して、熱帯域における水産業や海洋生態系などについて理解を深めることになっています。

かごしま丸が近畿大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました
トロール漁獲物の選別

平成30年10月11日から17日の7日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、近畿大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
近畿大学からは鳥澤眞介講師に引率された農学部水産学科の4年生1人と3年生15人の学生が参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸教員・乗組員と学部から参加した西隆昭准教授、山中有一准教授の指導を受けました。
実習では、乗船ガイダンスと救命艇等操練を受けた後、東シナ海での着底トロール操業実習と漁獲物の同定・測定、CTDと多筒採水器による海洋観測、鹿児島湾でのレーダー画像の見学、操舵体験と船内見学、漁獲・海洋観測資料の分析及び船内講義を行ないました。10月15日~16日は、指宿市山川に寄港し、三福水産株式会社かつお節製造工場を見学しました。また、西准教授、山中准教授及びかごしま丸の三橋次席ニ等航海士から、「かごしま丸トロール網のシンメトリーシステムと船内LAN」、「CTD観測と鹿児島湾の海洋環境」、「国際漁場としての東シナ海」、「着底トロールの漁具漁法」について船内講義を受けました。さらに鳥澤講師から、バイオロギングによる生物行動解析やまき網の漁具動態シミュレーション等、近畿大学漁業生産システム研究室の研究紹介が行われました。
漁場までの航程は、強い風浪による船体動揺のために船酔いに苦しんだ学生もいましたが、東シナ海漁場到着後は好天に恵まれ、予定したすべての実習を無事故で行うことができたこともあり、近畿大学の教員・学生は大型練習船による洋上実習に大いに満足したようでした。また、船上での共同生活を通して、両大学の学生間の親交も深まった様子でした。鳥澤講師は、「海のない奈良県のキャンパスで学んでいる学生達にとって、かごしま丸での実習は、在学中唯一の外洋での乗船体験や操業実習であり、普段の学習では得難い貴重な体験となっている。今後も共同利用制度を利用して、この有意義なフィールド実習を継続実施したい。」と語っていました。参加した近畿大学の学生には、同大学の漁業情報学実習の単位が付与される予定です。
なお、この航海には、本学部の水産資源科学乗船実習Ⅱ受講の3年生8人も混乗して近畿大学の学生と同じ内容の実習を行ったほか、水産学研究科の資源・計測乗船実習受講の大学院生2人も混乗して実習を行いました。 Continue reading “かごしま丸が近畿大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました”

第147回水路記念日に伴う海上保安庁長官表彰を西隆一郎教授が受賞しました
前列左2番目:西隆一郎 教授(写真:海上保安庁提供)
授与された感謝状と盾

平成30年9月14日、霞ヶ関の海上保安庁長官室で、岩並海上保安庁長官から「海洋情報業務(海の調査や海洋情報の提供)への貢献」に対して、水産学部 西 隆一郎(にし りゅういちろう)教授が、第147回水路記念日に伴う海上保安庁長官表彰を受賞されました。

平成30年9月12日は、明治4年(1871年)9月12日に兵部省海軍部水路局が誕生し、我が国の海図作製が開始されてから147回目の水路記念日です。平成30年9月上旬に、海上保安庁から水産学部海岸環境工学研究室に、「貴殿の海洋情報業務に対する多大な貢献を讃え、感謝状を送り、感謝の意を表したいと存じます。」との案内がありました。

西教授は、「海の研究に携わる者としては、とても光栄な知らせであると同時に、海洋調査の現場で苦労を分かち合った学生さん達(工学部;海工学講座、水産学部;海岸環境工学研究室)の顔を思い浮かべたところです。表彰後の懇談では、海上保安庁の岩並長官をはじめとする幹部の方々や、離岸流調査で知り合った旧知の方々と懇談でき、関係者の皆様方には、感謝の念を十分に伝えきれておりませんが、深甚の謝意を表させていただきたいと存じます。」と述べました。

(参考);海上保安庁海洋情報部は、海図作製のほか、大陸棚画定への対応、領海・EEZにおける海底地形等の基礎的な調査、さらには海洋の環境問題や地震などの災害への対応など、海洋に関する様々な調査を実施するとともに、他機関及び民間等から提供される情報も取り入れて、船舶の安全運航、マリンレジャーの普及に応えるために、海洋に関する情報提供を行っています。

かごしま丸2018年度遠洋航海日記


遠洋航海日記 最終話
9/21 9/17 9/13 9/07 9/1 8/28 8/22 8/17 ]

第8話[09/21]最終話
鹿児島へ帰港しました。航海日記を読んでいただきありがとうございました。

造船見学

マグロ延縄縄操業で使用した機器に感謝を込めて
これまでの授業では曖昧にしか理解できていなかったことが今回の実習航海を通じ、実際に経験することで一つずつ確実に自分のものにすることが出来ました。航海当直や操業で不規則な就寝、起床が続き、疲れがたまる日々でしたがそれらを乗り越えた今、達成感は大きなものがあります。残り僅かな乗船となりましたが一つでも多くのことを吸収して下船しようと思います。(実習生:井上 実優)
船はとても特殊な環境だと感じました。今までの日常で当たり前のように存在していたものが無く、他人と共同生活するために互いを慮る生活です。終盤に差し掛かった今となって船は「学びのための学校」となり「眠りにつき、くつろぐ家」となり「友と語らう場」となりました。知らなかったことを知り、出来なかった技術を身に着けることはとてもうれしく、学ぶことの楽しさを今改めて実感しています。(実習生:小宮 麻莉)
第7話[09/17]
乗船実習もあと数日となりましたが、最後まで気を引き締め航海は続きます。

実習風景
コンパス誤差測定

 

揚げ縄作業中の食事は一人ずつ交代で、急いで食べます。作業を一人抜けると、誰かの作業がその分増えます。縄の巻取りなど素早く正確に作業することが求められ、私にとって厳しいものでした。でもそれを乗り越えたことで仲間との絆がより一層深まりました。(実習生:高倉 亜実)
船は作業空間と居住空間が重なり、24時間誰かと同じ部屋を共有しています。その部屋は狭く、そこで長期間生活することになるため、些細なことにみんなの関心が向けられます。このような環境に慣れると乗船実習が楽しくなります。最近やっと楽しくなってきました。(実習生:藤谷 大二郎)
第6話[09/13]
台風接近のためマグロ延縄操業実習をきりあげ北上しています。

操業中の夕焼け空

操業終了後の後片付け
数は少ないですがビンナガ、キハダ、メバチのマグロ類が漁獲されました。操業では現場の緊張感や雰囲気を肌で感じられ、それは学部教室での授業とは全く異なるものでした。これまで教科書で学んだ知識の一つでしかなかった延縄漁を実際に出来たことはとても貴重な経験となりました。(実習生:川口 礼央奈)
この乗船実習では自分の内面の成長を実感することができました。多くの友人と24時間過ごす中で、より深くお互いのことを知り、時には対抗心を燃やしました。乗船もあとわずかです。多くの経験を積み重ねてさらに成長できるようがんばります。(実習生:中村 光希)
第5話[09/07]
操業実習が始まりました。マグロが釣れるように願いをこめて投縄します。

投縄準備前

投縄から約3時間、枝縄上にサンマをのせたらラストのサイン…まだかな!?
朝4時30分から準備を始め、5時投縄です。1鉢15本のしかけを50鉢作っていくのが学生の役割です。餌はサンマを使います。始めのうちは餌の付け忘れや、縄の絡みを解けなかったりと1鉢作るのに随分時間がかかり焦りました。回を重ねるごとにコツを掴みペースも早くなってきました。(実習生:石橋 翔)
練習船乗組員の第一印象は「怖い」の一言に尽きます。作業を指導してもらう中でその実際は陰で学生を支えてくれる、とても心強い味方であることが分かりました。乗組員の方々からロープワークや漁具の構成を学び、マグロ延縄操業を続けています。(実習生:藤沼 航平)
第4話[09/01]
寄港地パラオのマラカルを出港しました。いよいよマグロ延縄操業実習が3日から始まります。

マグロ延縄準備

食事も船内生活の楽しみの一つ
パラオはこれまで私が訪れたどの国の人たちより親日的で、治安も良く感じました。
町を歩けば、すぐ声を掛けてくれて会話が始まり、ある時は突然の雨に困っていると雨宿りの場所まで案内してくれました。サンゴが広がる自然豊かな海と温かいハートを持つ人々。パラオは私にとってまた訪ねてみたい国となりました。(実習生:加藤 武伸)
私たちを迎えてくれたのは鏡面のようになった海が広がる国でした。寄港中のわずかな時間を利用してパラオの自然や文化に触れることが出来ました。パラオ出港後、再び船酔いに襲われ夕食もそこそこに早々と就寝しました。明日9月3日からはいよいよ操業が始まります。初めての体験なのでワクワクしています。(実習生:小野 司貴)
第3話[08/28]
寄港地に到着しました。真っ青な空が見えたかと思うと、今度は真っ黒な雲が広がり大粒の雨が降ってきます。そんな中を学生は上陸していきます。

水平線に広がる海と夕日を背景に

天体観測
出港後、すぐ船酔いが始まり数日続きましたが、みんなと食事し会話することで徐々に良くなりました。船という狭い空間の中で快適に過ごすためには全員が協力することはもちろん、それぞれが自分の役割をしっかり果たすことが必要だと感じました。
この実習では船ことを学べますが、それ以上に人として成長することができます。(実習生:木下 広海)
10日かかり寄港地に到着しました。ここまで操業準備や航海当直、天測計算と一日、一日があっというまに過ぎていきました。早速上陸することができ、初めての海外を楽しみました。この国の方々はとても親切です。3日間寄港地を満喫します。(実習生:近田 誉睦)
第2話[08/22]
出港後、大きなうねりのため揺れが続いています。そんな中、学生は天測の課題に挑戦しています。

天測計算

船酔いに強い!?学生
実習生より
出港して驚かされたことは揺れの大きさです。カッター部で鍛えられたので船酔いは大丈夫でしたが、大きな揺れの中で立っていることさえ疲れました。当初、船酔いに悩まされた仲間も徐々に回復し、教室に賑わいが戻ってきました。乗船中はウミガメやイルカに出会え、夜空に星がとてもきれいに見えたりと、陸の上にいては味わうことのできない経験が出来ます。水産学部らしさを存分に楽しめる乗船実習だと思います。カッター部は必修です。(実習生:小池 恒輝)
今回の実習は、人生の中で最も長い期間海の上で生活する体験となっています。出港するまでは楽しくて仕方なかった船上での生活が、出港後船酔いの為一変しました。
最初は後悔もしましたが、数日過ぎて慣れてくると船酔いもまたこれも経験と、ポジティブに考えることができるようになりました。乗船実習には船酔いはつきものです。少しでも興味があれば履修をお勧めします。(実習生:太田 陽祐)
第1話[08/17]
8月17日鹿児島出港しました。航海期間は、8月17日から9月20日までの35日間です。実習生15名(3年生3名、2年生12名)は中西部太平洋海域を中心に航海実習・天体観測・マグロ延縄操業など、学んできます。寄港地は、マラカル(パラオ共和国)、那覇です。学生は最初の難関、船酔いとの闘いが始まりました。

前田芳實学長
越塩俊介水産学部長
実習生挨拶 水産学科2年 小池恒輝
実習生15名(3年生3名、2年生12名)
出航式前の実習生

谷山港から出航!
実習生より
本格的に乗船実習が始まりました。出航式には家族が見送りに来ており感謝の気持ちでいっぱいでした。港を出てすぐに作業が開始され延縄漁具準備、食事当番、天測計算と続きました。船酔いの中での天測計算は本当にきつかったです。船の揺れは想像以上に厳しく、酔い止めも効かなくなるほどでした。しっかり自分に与えられた役割を果たせるよう早く酔いを克服したいです。これからきついことがたくさんあると思いますが、仲間と協力して乗り越えていきたいです。(実習生:阿久根 彩)
平成30年度第11回海洋立国推進功労者表彰(内閣総理大臣賞)を西隆一郎教授が受賞しました
前列左1番目 西 隆一郎 教授

2018年8月31日に総理官邸小ホールにおいて「第11回海洋立国推進功労者表彰」(内閣総理大臣賞)の表彰式が行われ、本学部の西 隆一郎 教授が「海域の安全利用と離岸流の理解」という内容で受賞しました。
西教授は、「表彰の栄誉を光栄に感じるとともに、本活動の今後に対する責任に身が引き締まる思いでした。また、日本が海洋立国であるために必要な海洋資源、食料、海洋エネルギ-、海岸海洋災害、環境保全、海技士、国際協力など、多様な知識と経験を学ぶことのできる国内有数の水産海洋教育研究機関である『鹿児島大学水産学部』に、是非、若い方々が目を向けていただけるように期待します。公益を大事にするnoblesse obligeの精神を研究室メンバ-に伝えていければと感じた次第です。」と、受賞の感想を述べました。

 

海洋立国推進功労者表彰について

科学技術、水産、海事、環境など海洋に関する幅広い分野における普及啓発、学術推進、研究、産業振興等において顕著な功績をあげた個人・団体に対する表彰である。
文部科学省農林水産省経済産業省国土交通省及び環境省が内閣府総合海洋政策推進事務局の協力を得て、平成19年7月に施行された海洋基本法に基づき、海洋に関する理解を深めていただく契機として実施している。


熱帯水産学国際連携プログラムに基づいた大学院水産学研究科サマーセッションの開講式を実施しました

鹿児島大学大学院水産学研究科では、東南アジアの5大学と共に平成26年8月に設立した高等教育国際協力組織である「熱帯水産学国際連携プログラム」に基づき、8月20日から9月26日までの6週間、平成30年度水産学研究科サマーセッションを開講します。サマーセッションの開講に先だって、8月18日(土)に開講式を水産学部で開催しました。開講式には東南アジアの構成校から来学した16名を含む総勢約60名が出席し、越塩俊介水産学研究科長の挨拶、本プログラムの説明等の後、各構成校からの参加学生の代表が挨拶と展望についてのスピーチを行いました。
本プログラムは、鹿児島大学水産学研究科が主唱し、カセサート大学(タイ)、フィリピン大学ヴィサヤス校(フィリピン)、サムラトランギ大学(インドネシア)、マレーシア・トレンガヌ大学(マレーシア)、ニャチャン大学(ベトナム)の各水産学系研究科(修士課程)が連携して一つのカリキュラムを形成し、平成27年より開始され本年が4年目になります。
本プログラムは、グローバル化する国内外の産業社会で活躍できる人材を育成することを目的とするとともに、互いに特色と強みのある科目を提供しあうことで、単一大学では不可能な魅力ある教育を提供する、アジアの水産系高等教育の拠点の形成を目指しています。カリキュラムの統一に加えて、教員資格や単位の認定に係る規則を共通化するとともに、構成校代表者による運営協議会を設け、質の高い教育を保証しています。なお、サマーセッション期間の授業等はすべて英語で行われ、サマーセッション期間を通じ、水産学研究科では各種の国際的教育・研究活動が展開される予定です。
本プログラムは、多国の大学がカリキュラムを共有し国際共同教育を進める、アジアでは初めての取り組みです。

越塩俊介 水産学部長
授業風景
かごしま丸が東京海洋大学、愛媛大学及び九州大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました
自由落下曳航式乱流計による観測
降下式乱流計による観測

平成30年6月9日から24日の16日間,本学部附属練習船かごしま丸は,教育関係共同利用拠点認定事業の一環として,東京海洋大学、愛媛大学及び九州大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました(第1レグ6月9日~18日、第2レグ6月18日~24日)。
東京海洋大学からは長井健容助教に引率された海洋科学部海洋環境科学科の4年生1人と特別聴講生1人(いずれも第2レグのみ)が、愛媛大学からは沿岸域環境科学研究センターの吉江直樹  講師に引率された理工学研究科生産環境工学専攻の修士課程1年生1人(両レグ)と数理物質科学専攻の修士課程1年生(第2レグのみ)が、九州大学からは応用力学研究所の千手智晴准教授と遠藤貴洋准教授に引率された総合理工学府大気海洋環境システム学専攻の修士課程2年生1人(第2レグのみ)がそれぞれの修士研究の一部として参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸乗組員と学部から参加した中村啓彦教授、小針統准教授、仁科文子助教及び利用大学教員の指導と支援のもと、修士研究に必要な標本採取と資料収集を行いました。
東京海洋大学の学生は、口永良部島南方海域等での自由落下曳航式(Underway Vertical Microstructure Profiler)を用いた乱流の時空間構造の観測を、愛媛大学の学生は、第1レグでは沖縄西方の黒潮上流域で、第2レグではトカラ海域でCTD観測と多筒採水器(CMS)によるクロロフィルa分析のための採水、Twin-NORPACネットによるプランクトン採集と船上での培養実験を、九州大学の学生は、降下式乱流計(TurboMAP)やCTD/CMS等を用いて乱流と水質(水温,塩分,酸素,栄養塩など)の鉛直プロファイルの時間変化に観測を行い、それぞれの修士研究に必要な資料を収集しました。
この実習には、海洋観測乗船実習Ⅰ受講の本学部3学生14人も混乗し、本学部の海洋学グループ(海洋環境研究室,プランクトン研究室)が,共同利用大学や水産研究教育機構東北海区水産研究所の研究者と共に、新学術領域研究「海洋混合学の創設-物質循環・気候・生態系の維持と長周期変動の解明」の一環として実施している「黒潮とその源流域における混合過程・栄養塩輸送とその生態系の基礎構造の解明」を目的とした海洋学研究の観測現場への参加を通して、海洋観測の知識と技術を習得するための実習を行ないました。なお、本航海は、台風と低気圧接近の影響により、実習海域や利用大学の第2レグ乗船者の乗船日と場所(那覇から名瀬へ)など、航海日程の一部を変更して実施しました。

かごしま丸が放送大学と志學館大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました
表層と水深220mの海水の温度差を体感

平成30年5月26日から5月27日の2日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、放送大学と志學館大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
放送大学からは、鹿児島学習センターの住吉文夫所長と職員1人に引率された「鹿児島湾洋上実習」受講の19人が、志學館大学からは近藤諭教授に引率された「フィールドで学ぶ環境科学」受講の法学部1年生1人および人間関係学部3年生5人と1年生1人が参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸乗組員と学部から参加した山中有一准教授の指導を受けました。「鹿児島湾洋上実習」は、かごしま丸を利用した洋上実習を主体とする現場学習型の科目で、放送大学鹿児島学習センターの全国開放型の面接授業として平成25年度に新設開講されたものです。6年目となる今年は、鹿児島県内はもとより、九州、中国、近畿、中部、関東地方から30代~70代までの幅広い年齢層の学生が参加しました。また、「フィールドで学ぶ環境科学」は、本学の教育関係共同利用施設であるかごしま丸または農学部附属高隅演習林での実習と志學館大学での講義を通じて、環境問題に関する基礎的知識を学習する科目で、平成28年度に同大学の教養科目として新設開講されたものです。
初日は、谷山港停泊中のかごしま丸船内で、東隆文首席一等航海士から乗船実習ガイダンスを受けた後、船内見学と救命艇等操練(退船訓練)を行った後、山中准教授と三橋廷央次席二等航海士から「海洋観測とは」、「海洋環境保全と持続可能な漁業」についての講義を受けました。晴天に恵まれた2日目は、午前8時30分に谷山港を出港して水深200m超の鹿児島湾最深部の水域まで航行し、CTDと多筒採水器による海洋観測、スミス・マッキンタイアー採泥器による底質・ベントスの採集と観察、北太平洋標準ネットによるプランクトンの採集と実体顕微鏡による観察の実習を行うとともに、乗組員と航海技術乗船実習Ⅰ受講の本学部4年生の指導でロープワークの実習を行いました。また、航行中は、2班に分かれて操舵体験と船内見学を行いました。かごしま丸は予定したすべての実習を完了した後、実習海域を離れ、予定通りに15時過ぎに谷山港に入港しました。この間に参加学生はレポートによる最終試験を受けました。
両大学の受講生にとって大型練習船での洋上実習は初めての体験でしたが、平穏な海況のもとで予定したすべての実習を無事故で実施できたこともあり、参加した両大学の教員と学生は大いに満足したようでした。放送大学の学生からは、「船上での海洋観測や生物採集・観察の体験を通して、海と生物に対する興味がさらに深まった。」、「小さなネットを水深50mから曳くだけで大量のプランクトンが採集され、海中のプランクトン量の膨大さに驚いた。」といった感想が聞かれました。また、志學館大学の近藤教授は、「練習船を使うことで可能になる海洋観測等の洋上実習は文系大学では学べない内容であり、教員にも学生にも大変良い刺激になった。次年度以降も、共同利用制度を使ってかごしま丸を使った洋上実習の継続実施を予定しており、今回の経験を活かして学生に還元していきたい。」と語っていました。
なお、参加した放送大学の学生には、実習レポートに基づいて同大学の「鹿児島湾洋上実習」の単位が、志學館大学の学生には陸上での指導と合わせて同大学の「フィールドで学ぶ環境科学」の単位が、それぞれ付与される予定です。

乗船実習ガイダンス
実体顕微鏡によるプランクトンの観察
CTDと多筒採水器による海洋観測
かごしま丸が日本大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました
トロール漁獲物を使った船上加工実習

平成30年5月18日から24日の7日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、日本大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
同大学からは小島隆人教授に引率された生物資源科学部海洋生物資源科学科の3年生8人およびTAの4年生3人が参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸乗組員と学部から参加した進藤 穣准教授と山岡浩技術職員の指導を受けました。
実習では、東首席一等航海士から乗船ガイダンスを受け、救命艇操練に参加した後、進藤准教授から実習説明と漁獲物の鮮度評価と船上加工実習についての講義を、三橋次席ニ等航海士から着底トロール操業と国際漁場としての東シナ海の概要について講義を受けました。2日目と3日目には、東シナ海の我が国の排他的経済水域内で着底トロール操業を行い、その漁獲物の選別・測定、硬直度指数による鮮度評価、さつま揚げ及び酢漬けの製造等の実習を行うとともに、CTDによる海洋観測実習を行いました。21日~22日には長崎県新上五島町青方に寄港し、同町役場の安永佳秀観光商工課長(本学部卒業生)の案内で、JF有川町水産加工場、(株)ますだ製麺工房及び新上五島町振興公社を訪問し、トビウオ等の水産加工品や名産の五島うどん、つばき油の製造工程を見学しました。また、移動中には青砂ヶ浦教会(国指定重要文化財)を見学しました。復航時は、2班に分かれて、船橋での操舵と航海当直実習及び船内見学を行うとともに、小島教授の指導で、船内の学生用パソコンを使ってMS-Excelのマクロ機能による初歩のプログラミング演習と、GPSデータを使った航跡図作成やトロール操業資料、鮮度評価結果の整理を行い、実習レポート作成を進めました。航海前半は風浪の強い日もありましたが、後半は好天に恵まれ、参加した日本大学の教員・学生は大型練習船での実習に満足したようでした。
小島教授は、共同利用航海について、「かごしま丸のような大型練習船での実習は本学の実験・実習では決して体験できない経験であり、彼らの勉学や学生生活はもちろん、将来の仕事にとっても非常に意義深い。実際に共同利用制度を利用したかごしま丸や北大おしょろ丸での乗船実習を開始後、ほぼ毎年、少数ではあるが、卒業生が定置網など沿岸漁業や海運会社の陸上職に就職している。また、かごしま丸の乗船実習は、卒業時の学生アンケートにおいて、毎年、最も印象に残った在学中の講義・実習の1つに選ばれている。今後も、共同利用制度を使って、かごしま丸での洋上実習を継続実施したい。」と語っていました。参加した学生には、後日提出されるレポートに基づいて、同大学の海洋生物資源科学実習の単位が付与される予定です。
この実習航海には、本学部の漁獲物船上処理乗船実習受講の本学部3年生学生15人と大連海事大学からの交換留学生1人も混乗して、日本大学の学生と同じ内容の実習を行いました。

両大学学生の集合写真(青方港)
トロール漁獲物の選別
五島うどん製麺工場見学
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