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平成30年度日本水産学会で遠藤 光 助教が水産学奨励賞を受賞しました
助教 遠藤 光

遠藤氏は、藻場が縮小する磯焼け現象と、養殖海藻の品質が低下する色落ち現象の原因解明を目的として、藻場構成種と養殖対象種を多く含む大型褐藻(マコンブ、ワカメ、ヒジキの仲間)の成長や化学成分に対する無機環境の複合的な影響を評価してきた。その結果、大型褐藻の成長に対する栄養添加の影響は高水温や低水温では弱められることを発見した。また、ウニなど植食動物に対する大型褐藻の防御機構が栄養添加によって弱まる可能性があることも示した。さらに、海藻の商品価値を決定する色彩は、貧栄養条件で薄くなることが知られていたが、北日本における冬の低水温では富栄養であっても薄くなること、低水温であっても光量を抑制することによって濃くなることを新たに示した。これらの知見は、磯焼け現象や色落ち現象の原因に関する理解を深めるだけでなく、対策技術としての栄養添加および食害防除技術の高度化に資するものである。

 

JSFS水産学奨励賞 遠藤 光氏 「海藻類の環境応答に関する生理生態学的研究」

国際食料資源学特別コース卒業プロジェクト報告発表会が実施されました

水産学部と農学部が4年前に共同で開設した国際食料資源学特別コースの第一期卒業予定学生のうち、7名が卒業プロジェクトを実施し、水産学サブコースから5名の学生がこの発表会で成果を発表してくれました。
発表会には学内・外から60名を超す方々が参加され、英語による発表、質疑が活発に行われました。

 

 

報告題目は以下の通り。

マレーシア派遣
・Current Status and Future Effective Use of Marine Products in Malaysia
セントルシア派遣
・Cooperative Project to Make an Attractive Fishing Port in Vieux Fort Fishing Complex in St. Lucia
・Current Status and Utilization of Marine Products in St. Lucia
スペイン派遣
・Current Status of Consumed Fish in Alicante, Spain and several locations in Tunisia, and a Survey in a Marine Protected Area
コロンビア派遣
・Activities for Complete Farming of Fish in Colombia

なお、これらのプロジェクトのうち、特に3件はJICA大学連携ボランティア派遣事業の短期派遣の枠組みを利用させていただいており、JICA関係者、セントルシア水産局、コロンビアマグダレナ大学および地域の漁業者を中心に多くの方々の協力と支援をいただきました。また、1件はマレーシアでの草の根事業の事前調査の一部となっており、JICAマレーシア事務所やマレーシア水産局およびマレーシアトレンガヌ大学の先生方をはじめ、多くの方々の協力と支援をいただきました。
多くの方々のご支援、ご協力ありがとうございました。

このクイズの正解は?


1月16日から22日の間は、鹿児島市の市電でもこのポスターがご覧になれます。



「日本水産学会九州支部大会」で水産学部食品生命科学分野の学生2名が受賞しました
「支部会長賞」1年 河辺ももこ(左)、「優秀学生発表賞」4年 烏山喜和子(右)

2018年12月8日に行われた日本水産学会九州支部大会にて、水産学研究科1年生の河辺ももこさんの発表が「支部会長賞」、水産学部4年生の烏山喜和子さんの発表が「優秀学生発表賞」を受賞しました。両発表とも、人間から魚類に広く保存されるペプチドホルモンについての研究であり、このホルモンは摂食やストレス、攻撃性などに深く関与しています。今回の学会では、河辺さんがゲノム編集技術によるノックアウトゼブラフィッシュの樹立とその行動について発表し、烏山さんは魚類におけるストレス負荷時の情動関与ホルモンの相互作用についての新知見を報告しました。これらの研究成果は、養殖業のストレス緩和方法や摂食促進物質の探索や評価法の樹立、さらに人間の機能性食品の開発や創薬への応用が期待されます。

かごしま丸が宮崎大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました
CTDと多筒採水器による海洋観測

平成30年11月29日から12月4日の6日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、宮崎大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
同大学からは深見裕伸准教授と長野直樹准教授に引率された農学部海洋生物環境学科2年生の25人の学生が参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸乗組員の指導を受けました。
この実習は、かごしま丸を利用して、外洋域での各種海洋調査及び生物採集の手法を学習することを目的として2011年から継続実施されているものです。実習初日は停泊中の船内で、かごしま丸教員による乗船ガイダンスと講義「国際漁場としての東シナ海および着底トロール漁業」及び「水産系練習船の連携による漂流・海底ごみ実態調査」、深見准教授による講義「IUCNレッドリスト-サンゴ類-」及び長野准教授による「持続的に水産資源利用するには?」と題した学生参加型ワークショップが行われました。2日目は、鹿児島を出港し、操舵体験及び機関室見学、ロープワーク、薩摩半島沖でのCTDと多筒採水器による海洋観測及びセッキ―板による透明度測定、日没後の稚魚ネット曳網による生物採集と標本観察等の実習を行いながら東シナ海の着底トロール操業海域に向けて航行しました。3日目は東シナ海の陸棚域で2回の着底トロール操業と漁獲物の同定・測定実習を行ないました。また、東京海洋大学、九州大学、北海道大学、長崎大学及び本学が連携協力して実施中の環境省事業「漂流マイクロプラスチックを含む漂流・海底ごみの分布実態調査」の一環として、ニューストンネット曳網による表層に浮遊するマイクロプラスチックの採集及び着底トロール曳網で回収された海底ごみの調査を行いました。参加学生は、これらの実習を通じて、大型船舶を使った洋上における海洋生物と水圏環境の調査手法を体験しました。かごしま丸は、12月2日に指宿市山川に寄港し、翌3日に有限会社坂井商店かつお節工場の見学を行いました。帰港前日には、班ごとに実習で学んだ内容からテーマを決めて、実習中に得た資料や情報、文献調査の結果をとりまとめてグループ発表を行いました。
今回の実習は、全航程好天に恵まれ、予定していた実習を無事故で全て実施できたこともあり、参加した宮崎大学の教員・学生は大いに満足したようでした。深見准教授は、「本実習は、学生にとって唯一の外洋域での実習であり、船上での団体生活、鹿児島大学の学生との交流を通した相互啓発も含めて、学生たちにとって貴重な経験となっている。また、ニューストンネット曳網では、マイクプラスチックの外に、普段の野外実習では観察できないクラゲ類など水表生物も採集された。ニューストンネット曳網による水表生物の採集・観察を実習に取り込むなど、かごしま丸の協力を得ながら内容を更に充実させて、この乗船実習を継続実施してゆきたい。」と語っていました。参加した学生には、同大学の海洋生物探査講座の単位が付与される予定です。
平成30年度のかごしま丸共同利用航海は、本航海終了をもってすべて計画通りに実施を完了しました。

着底トロール操業
稚魚ネット標本の観察・同定
トロール漁獲物の処理
福岡城南高校「海洋生物観察実習」を行いました

11月9日(金)から3日間、福岡城南高校理数コースの1年生40名が本学部を訪れ、「海洋生物観察実習」を行いました。8名ずつ以下のテーマに分かれ、学部教員の指導の下、野外での観察や実験室での計測・実験に取り組みました。

  • ドローン入門
  • 汽水域の環境と生物
  • 鮮度で魚肉の色が変わるのはなぜ?
  • 陸上閉鎖循環養殖:魚を健康に育てる方法
  • 赤潮プランクトンの検出方法

実験や観察だけでなく、結果のとりまとめや考察では班で活発な議論がかわされており、発表会でも積極的に質疑応答する姿が見られました。天候に恵まれ、盛りだくさんで実りある3日間であったと思います。

計量は慎重に
大学の実習を見学
塩分計ってます
カニ発見!出てこ〜い
桜島にてドローンを飛ばす
しっかり操縦
陸上養殖システム完成!
発表会
かごしま丸が大学院連合農学研究科、東京海洋大学及び愛媛大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました
参加学生の研究紹介

平成30年11月17日から26日の10日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、本学大学院連合農学研究科、東京海洋大学及び愛媛大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
連合大学院農学研究科からは「人材養成学生支援セミナーII~洋上セミナー~」受講の博士後期課程3年生と1年生の学生2人(本学水産学部)が、東京海洋大学からは長井健容助教に引率された海洋資源環境学部海洋環境科学科の4年生1人とペルー国立アグラリアラモリーナ大学からの交換留学生2人が、愛媛大学からは沿岸域環境科学研究センターの吉江直樹助教に引率された同センター所属の大学院修士課程の1年生2人がそれぞれの学位研究や卒業研究の一部として参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸乗組員と学部から参加した小針統准教授、仁科文子助教の指導を受けました。
この実習は、平成27年から本学水産学部の海洋学グループが、国内の大学及び研究機関との連携による新学術領域研究「海洋混合学の創設-物質循環・気候・生態系の維持と長周期変動の解明」の一環として実施している「黒潮とその源流域における混合過程・栄養塩輸送とその生態系の基礎構造の解明」のための海洋観測の現場で、様々な領域の研究者との協働経験や交流を通して、研究者としてのキャリアプランを描くことを主テーマとして行われました。連合大学院の学生は、トカラ海峡から室戸岬沖に至る観測海域で、黒潮の流れを横断するように設定された6つの観測線上や観測線間で、CTD-CMS、ADCP、乱流計、FRRF蛍光光度計、硝酸塩計(SUNA)等を用いた高度な海洋観測の現場を経験するとともに、最先端の科学的成果構築の一端を担いました。また、東京海洋大学の学生は船尾に装着した自由落下曳航式乱流計を用いた観測を、愛媛大学の学生はTwin-NORPACネットによるプランクトン採集やCTD-CMSによる採水と試料分析を行い、それぞれの修士研究や卒業研究に必要な試料やデータの収集を行いました。さらに、九州大学応用力学研究所の松野健特任教授による「Why and How I chose Physical Oceanography and What I enjoyed」と題した船内セミナーが開催され、研究者としてのキャリアデザインについて学ぶとともに、演者と参加学生との間で、研究テーマ選択のノウハウ等やついて活発な質疑が行われました。
この実習航海には、「大学院洋上観測乗船実習」受講の本学水産学研究科修士課程の学生6人も混乗して実習を行いました。
参加した大学院連合農学研究科の学生には、「人材養成学生支援セミナーII~洋上セミナー~」の単位が付与されます。

Twin-NORPAC Netによる生物採集
海水試料の分析準備
船内セミナー
かごしま丸が九州大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました
Twin-NORPACネットによるプランクトン採集

平成30年11月6日から13日の8日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、九州大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
九州大学からは望岡典隆准教授に引率された農学部4年生2人と3年生3人の学生が参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸教員・乗組員と学部から参加した小針統准教授、久米元准教授の指導を受けました。実習では、トカラ列島周辺から宮崎県都井岬沖までの海域で、黒潮の流れを横切るように配置された4本の定線上の観測点で、北太平洋標準ネット(Twin-NORPACネット)によるプランクトン採集、CTDと多筒採水器による海洋観測と採水、上記定線及び黒島北沖での環境センサー付多段開閉ネット(MOCNESS)の曳網による生物採集および鹿児島湾内での釣り実習を行うとともに、これらの実習で得た生物資料および海洋観測データの分析を行いました。さらに、夜間の漂泊時には、船上から降りウナギ親魚の目視・捕獲調査を行いました。MOCNESSで採集された標本は、船上で選別された後、分析のために九州大学に持ち帰りました。釣り実習では、釣獲された魚類の同定及び体長測定の実習を行いました。また、学部科目「海洋観測乗船実習Ⅱ」受講の本学部3年生とともに、班毎に水産有用種1種を選択し、その生物学的特徴や利用方法等について文献調査を行い、スライドにまとめて船内プレゼンテーションを行いました。
航海後半に風浪のために船体動揺が大きくなった日もありましたが、全般に晴天に恵まれて予定していた実習をすべて実施することができたので、参加した九州大学の教員・学生は、大型練習船での洋上実習に満足したようでした。本実習に参加した九州大学の学生には、同大学の乗船実習の単位が付与される予定です。
なお、この実習航海には、海洋観測乗船実習Ⅱ受講の本学部3年生の9人の学生も混乗して同じ内容の実習を行いました。

MOCNESS曳網による生物採集
MOCNESS採集標本の処理
釣り実習
かごしま丸が北里大学の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました
NORPACネットによるプランクトン採集

平成30年10月30日から11月2日の4日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、北里大学の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
北里大学からは吉永龍起准教授と池田大介講師に引率された海洋生命科学部2年生28人の学生とTAの海洋生命科学研究科海洋生命科学専攻修士課程1年生2人が参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸乗組員の指導を受けました。本実習は、同学部の1~3年生を対象とした必修科目である「海洋実習」のうち、2・3年次における野外実習の選択肢の1つで、学生の希望に基づき、文部科学省より教育関係共同利用拠点として認定されている全国の水産系練習船6隻(本学かごしま丸、長崎大学長崎丸、広島大学豊潮丸、三重大学勢水丸、東京海洋大学神鷹丸、北海道大学おしょろ丸)に学生を分乗させて実施されています。実習では、かごしま丸教員による乗船オリエンテーションと退船操練及び北里大学教員による実習ガイダンスを受けた後、鹿児島湾奥福山沖でのタギリカクレエビ採集を目的としたかご網操業、鹿児島湾内3か所(桜島水道、湾中央部および湾口部)での北太平洋標準ネット(NORPACネット)によるプランクトン採集、スミスマッキンタイア採泥器による底質採取およびCTD・CMSによる海洋観測と海水採取と生物標本観察ならびに採取した海水標本のクロロフィル測定、種子島南方でのMOCNESS(多段開閉式ネット・環境計測システム)による生物採取と採集標本選別の実習を行ないました。また、航行中には、北里大学教員の指導によるイルカ目視観察、かごしま丸教員と本学部科目「航海技術乗船実習Ⅱ」受講のため乗船中の海技士プログラム4年生の指導によるブリッジでの当直・操舵体験とロープワークの実習を行いました。なお、かご網による生物採集と湾内での底質採取は、共同利用制度を利用して本航海に乗船した研究科修士課程1年生のTA2人の修士研究の標本採取を兼ねて実施しました。
本航海は、期間を通して天候に恵まれ、無事故で予定した実習を行うことができたこともあり、参加した北里大学の教員・学生は、かごしま丸による洋上実習に大いに満足したようでした。本実習に参加した北里大学の学生には、同大学の海洋実習の単位が付与される予定です。

かご網投入準備
MOCNESS標本の選別と観察
ロープワーク
熱帯水産学国際連携プログラム登録学生の海外派遣が始まりました

大学院(修士課程)熱帯水産学国際連携プログラムに登録している学生たちの海外派遣が始まりました。今年度は、フィリピン大学大学院水産海洋科学研究科に2名、タイ国・カセサート大学大学院水産学研究科に1名、が派遣されています。
学生らは平成30年10月19日に日本を出発して連携先の大学へと向かい、現地の大学に到着した後、プログラムの開講式に出席しました。現地での40日間の滞在期間中に、英語による講義やフィールド実習を通して、熱帯域における水産業や海洋生態系などについて理解を深めることになっています。

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