HOME 投稿 かごしま丸が早稲田大学及び本学法文学部の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

かごしま丸が早稲田大学及び本学法文学部の学生を対象とした共同利用乗船実習を実施しました

ロープワーク実習

平成30年5月9日から5月11日の3日間、本学部附属練習船かごしま丸は、教育関係共同利用拠点認定事業の一環として、早稲田大学及び本学法文学部の学生を対象とした乗船実習を実施しました。
早稲田大学からは箱井崇史教授に引率された法学部の3年生11人が、本学法文学部からは松井忠大教授に引率された法政策学科の3年生10人が参加し、内山正樹船長以下のかごしま丸教員・乗組員の指導を受けました。この実習航海は、両大学の共同演習「海商法セミナー」の一環として実施されたものです。
この実習は、かごしま丸での洋上実習を通して、海上物品輸送という商行為について定めた法律である海商法(商法第三編)の法解釈や船舶衝突により生じた賠償責任等の裁判例に現れた事案の理解をする上で重要な、大型船舶の構造・設備、運航実務及び海上交通法規を学習することを目的として実施されました。初日は、谷山港停泊中のかごしま丸船内で乗船オリエンテーションと救命艇等操練を行った後、内山船長から「海上交通法規(海上衝突予防法、海上交通安全法、港則法)」について講義を受けるとともに、箱井教授による船内セミナー「海商法を知る」が行われました。また夕食後は、三橋次席ニ等航海士から「航海当直」について説明を受けました。2日目は、午前9時に谷山港を出港し、錦江湾を南下しながら、3班に分かれて船内見学、操舵実習、ロープワーク実習を行った後、松田教授による船内セミナー「船舶衝突責任法」が行われました。鹿児島湾立目埼沖到着後、目視やレーダー、船舶自動識別装置(AIS)等による周囲の船舶の航行状況の見学を行いました。その後、18時から24時まで、錦江湾を北上しながら、かごしま丸教員・乗組員の指導の下、3班に分かれて船橋で航海当直実習を行い、前日の講義で学習した灯火(航海灯)の見え方による他船の進行方向や衝突のおそれの有無の判断、避航方法、灯色や点滅周期による灯台など航路標識の識別、コンパスやレーダーを用いた物標の方位や距離の測定による自船の位置決定など大型船の運航実務を体験しました。
今回は穏やかな天候に恵まれて、予定したすべての実習を無事故で実施できたこともあり、共同セミナーは参加した両大学の教員及び学生は大いに満足したようでした。箱井、松田両教授は、「本実習は、船内見学や航海当直実習等を通して、大型船舶の仕組みや運航実務を体験しながら学習することができ、学生が海商法の法解釈や船舶衝突により生じた賠償責任等の裁判例に現れた事案の理解や裁判例を学ぶ上で極めて有益であり、今後も共同利用制度を使って、この乗船実習を継続実施したい。」と語っていました。

船内セミナー
操舵実習
夜間航海当直実習

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