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2016年11月30日

研究教育

海洋観測乗船実習Ⅱ in 2016


小針統

11月5日~11日にかけて、海洋観測乗船実習Ⅱが実施されました。鹿児島大学水産学部・九州大学農学部の学部生・大学院生のために共同で実施する乗船実習です。黒潮流域は貧栄養で低次生産が低いため魚介類の生残にとってはリスクが高いと言われてきましたが、我が国の水産業を支える回遊性魚介類の多くが貧栄養海域付近で産卵・仔魚輸送するという謎(黒潮パラドックス)があります。黒潮パラドックス解明に向けて、トカラ海域の黒潮を横断しながら海洋観測と生物サンプルを採取するのがこの実習の目的です。モックネスサンプル

今年度は履修学生が少なかったのですが、その分みんなで楽しんだ感があるので印象深かった実習でした。海洋観測中にトローリングしてシイラが釣れたり、頴娃沖で時化避難した時の釣り実習では爆釣だったり、今年もレプトセファルス幼生がとある場所で豊漁だったり・・・もちろん恒例イベントのロシアンたこ焼きもやりました。

釣果の魚拓

慣れない環境で柔軟に対応しなければならないこと、集団生活を送るためコミュニケーション能力が必要になることなど、乗船前は不安があるかもしれません。しかし、乗船実習は限られた大学生しか体験できないもので、一生の思い出ができる機会です。水族館やペットショップでは絶対にみれない珍しい生物に興奮したり、水平線に映える落陽に感動したり、練習船独特の美味しい食事にわくわくしたり、休憩時間には思いっきり仲間とおしゃべりしたり・・・

大食漢4人衆

海洋生物に興味があるかたは、ぜひこの実習に参加してみてください。

集合写真