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2015年11月11日

研究教育

海洋観測乗船実習Ⅱ~黒潮パラドックス解明に向けて


小針統

11月4日~11日にかけて、海洋観測乗船実習Ⅱが実施されました。鹿児島大学水産学部・九州大学農学部の学部生・大学院生に加え、愛媛大学の研究者も余席利用する実習です。黒潮流域は貧栄養であるため低次生産が低いと言われてきましたが、我が国の水産業を支える回遊性魚類の多くがこのようなリスクの高い海域で産卵・仔魚輸送するという謎(黒潮パラドックス)があります。黒潮パラドックス解明に向けて、トカラ海峡の黒潮を横断しながら海洋観測と生物サンプルを採取するのがこの実習の目的です。

陸上から隔離された環境で船酔いしながら昼夜関係なく作業するだけでなく、様々な人たちとの集団生活を送らなければならないので、乗船前は不安があるかもしれません。しかし、乗船実習は水産系の学生しか体験できないもので、一生の思い出ができる機会です。水族館やペットショップでは絶対にみれない珍しい生物に興奮したり、水平線に映える落陽に感動したり、練習船独特の美味しい食事にわくわくしたり、休憩時間には思いっきり仲間とおしゃべりしたり・・・

水圏科学分野に興味があるかたは、ぜひこの実習に参加してみてください。

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